俳優なら、どんな服でも最大限似合うよう着こなさなければいけないのが使命だ。しかし「馬子にも衣装」で、いい服を着ると人が際立つ。俳優にとって、顔は服と同じだ。いい顔は俳優を際立たせる。パク・ソジュンもいい顔をしている。善でも悪でもそのまま表現でき、幅広い演技を見せられる顔だ。でもそんな顔が、デビュー当初は活動の障害になっていた。

 「あいまい」。パク・ソジュンが映画『悪の年代記』のインタビュー取材で答えた、自分の顔に対する評価だ。

 「僕の顔は、ちょっとあいまいな感じでしょ?(笑) デビュー当初、そのようなことを本当によく言われた。『平凡』とか『ダサい』と言われたことも。顔のせいで仕事がうまくいかないのかと思い、悩んだりもしたが、今はそのあいまいな顔が長所になった。平凡な顔なので、どんな役でも大丈夫そうだと。僕自身も、さまざまな姿を見せられると思ったら、自分の顔が好きになってきた」

 パク・ソジュンはこの2年間、忙しく過ごしてきた。パク・ソジュンにも不遇の時代があったが、自分の名前と顔を一躍広めたドラマ『金よ出てこいコンコン』を皮切りに、『温かい一言』『魔女の恋愛』『Kill Me,Heal Me』に出演し急成長。映画デビュー作『悪の年代記』は観客動員数が100万人を突破しヒット中だ。『悪の年代記』では、両極端な状況の中でハラハラさせるようなクレバーな演技を披露し、映画界のライジングスター誕生を予告している。『金よ出てこいコンコン』以降、まさに順風満帆。天狗になりそうなものだが、パク・ソジュンはいたって謙虚だ。

 「『悪の年代記』はシナリオが面白かったし、誰でもやりたそうな役だった上、キャスティングされた先輩たちが本当にすごかったので、初映画として参加できるなら光栄だと思った。僕は運がいいみたい」

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