映画
韓国映画界に吹き荒れるレトロブーム
『国際市場』に続き『江南1970』『セ・シ・ボン』まで、スクリーンでレトロブームが巻き起こっている。
『江南1970』と『国際市場』は1970年代を違う視点でとらえ、話題を集めている作品。さらに2月5日には、60年代末に話題をさらった音楽鑑賞サロン「セ・シ・ボン」を素材にした『セ・シ・ボン』が公開される。
それぞれの時代を『国際市場』は父親、『江南1970』は暴力、『セ・シ・ボン』はロマンという、異なるアプローチで描く。三つのキーワードが、当時のそれぞれ異なる切り口であることは否定できない。
レトロ映画3作品が相次ぎ登場したのは偶然だ。それぞれ長年温められていた企画が映画化されたもので、このようにレトロブームで注目されるとは思っていなかっただろう。しかし、偶然が重なると必然になる。映画を作った人たちが同じ時代の中でインスピレーションを得たため、そのような部分が触れたのかもしれない。中高年層が文化産業を楽しむようになったことも影響しているはずだ。
過去は現在が決める。現在が幸せなら、過去は美化される。現在がつらいと、過去はさらに凄絶に記憶される。『国際市場』と『江南1970』、そして今後公開される『セ・シ・ボン』には、そのようなエピソードも盛り込まれている。
スクリーンに吹き荒れているレトロブームがどのような結果を残すのか。2015年、これらの作品のヒットを時間がたってからどのように見るのか、早くも気になるところだ。