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景色だけじゃない! 済州で「文化」を楽しもう
済州島といえば外国のような海や自然を思い浮かべる人が多い。だがこれでは済州について半分しか知らないも同然だ。済州には自然に負けないくらい、魅力的な文化や芸術があふれているからだ。済州の文化と芸術を堪能できるスポットを一緒に巡ってみよう。
■済州の文化芸術の中心「済州現代美術館」
済州現代美術館は済州の独特な文化を紹介するとともに、芸術家村を活性化させるために設立された。建物の外壁は玄武岩でできており、あえて隙間を作ることで穴だらけの玄武岩の特徴や色を表現。そのため美術館の建物は済州の7大建築にも選ばれている。
美術館には本館と分館のほか、1000人以上を収容できる野外公演場と彫刻公園があり、複合文化スペースの機能を果たしている。また、周辺の芸術家村には20棟以上の創作建築物があり、文化芸術と自然の美しさを同時に楽しめる。
美術館内部の常設展示室には韓国のベテラン画家、キム・フンス画伯とパク・クァンジン画伯の作品が展示されている。キム・フンス画伯は「女性の美は線にある。線は動き、生命体を創出するものだ」という言葉で有名だ。キム画伯の作品を見て芸術を感じながら館内を歩けば、旅の途中で感性が磨かれることだろう。
■済州の昔の生活が垣間見える「城邑民俗村」
済州独特の昔の文化を学びたいのなら、城邑民俗村に行ってみよう。城邑民俗村では、1400年代から旧韓末(朝鮮王朝時代末期から大韓帝国までの時期)にかけて約500年間の済州の様子を紹介している。また、長い歳月を経たという価値が認められ、済州の7大建築物にも選ばれている。
城邑民俗村にはさまざまな文化財がある上、昔の生活のなごりが感じられ、さらに実際に人が住んでいるという点がユニークだ。また村の裏手には山が、村の手前には牧草地とススキ野原が広がっており、景色も楽しめる。村の中には昔のままの城郭や官衙(かんが=官庁)、郷校(朝鮮王朝時代の地方教育機関)、わらぶき屋根の家などがある。
ほかにも城邑民俗村にはさまざまな見どころがある。特に、村で歌われる4曲の済州民謡は是非とも聴いておきたい。この民謡は重要無形文化財に指定され、毎年秋に行われる民俗ハンマダン祭りで再現される。祭りの時期に合わせて訪れるのも楽しいだろう。
■見どころいっぱいの体験テーマパーク「メイズランド」
済州は昔から「石」「女」「風」が多いという意味で「三多島」と呼ばれてきた。「メイズランド」では三多島をテーマとした迷路が楽しめる。
メイズランドは世界最長の迷路がある迷路テーマパークで、トルハルバン(済州島名物の石像)、海女、台風をかたどった迷路があり、それぞれ36の分かれ道で構成されている。特にトルハルバン迷路では水煙が上がり、神秘的な雰囲気が味わえる。
メイズランドには、自然に親しむというもう一つのテーマが隠れている。迷路の至る所に、遠赤外線を発する済州産の赤い石と、フィトンチッドを含むコノテガシワがあるのだ。そのため、迷路の中を歩けば健康にとってもプラスの効果が得られる。
このほかメイズランドには迷路博物館や3D(立体)ギャラリー、展望台などもある。博物館では迷路の起源や迷路関連の遺物などの展示があるほか、パズルを楽しめるスペースもあり、体験学習スポットとして人気を集めている。