ロマンチック・コメディー映画『私の愛、私の花嫁』(イム・チャンサン監督)が好スタートを切った。『情報提供者』『ドラキュラ ZERO』など話題作を抑え、公開から4日目にして観客動員数61万人を超えた。12日目にもチケット前売り率、座席シェア率、観客数で1位を記録している。

 『私の愛、私の花嫁』は1990年、パク・チュンフン、チェ・ジンシル主演でイ・ミョンセ監督が手掛けた同名映画のリメーク。原作で出版社の社員だった夫ヨンミンは、詩人を夢見る住民センターの公務員になった。ヨンミン役を映画『建築学概論』のナプトゥク役で一躍ブレークしたチョ・ジョンソクが、専業主婦から美術学校の講師になった妻ミヨンはシン・ミナが演じた。

 映画は原作の漫画的な面白さと、恋愛・結婚のめまぐるしい変化を鋭くかつ絶妙にミックスさせた。「最近は新婚旅行で初夜を迎えるというケースは稀」(イム・チャンサン監督)という理由で、夫が初夜に初めてコンドームを買いに行く原作のエピソードはカットされた。しかし、小心者の夫が妻の周りをうろつく男たちに嫉妬し、ジャージャー麺の皿に妻の顔を突っ込む想像シーンは、原作と同様に蘇らせた。公開前、主演のチョ・ジョンソクとシン・ミナに対談式のインタビューを行った。

シン・ミナ(以下、ミナ):原作がとても人気だった上、皆さん苦労したので、多くの方に気に入っていただけて夢みたい。

チョ・ジョンソク(以下、ジョンソク):僕は舞台(ミュージカル・演劇)出身にもかかわらず、舞台あいさつのとき、すごく緊張したんだから。楽しく笑う観客の後ろで映画を見ていて、感情が込み上げてきたよ。

ミナ:引っ越し祝いに来た夫の友人たちの前で歌う途中、高音を外すというシーンを十数回撮ったのも新鮮だった。何度やっても高音が裏返らなくて大変だったよね。

ジョンソク:だから僕が「ミナさんは歌が上手い」と言ったじゃないか。ハハハ。新郎のカラフルなパンツ露出シーンも、皆さんが笑ってくださっているとか。もともと、ミナさんのアイディアだったでしょ。

ミナ:そうそう。劇中、ジョンソクさんの「パンツシーン」が十回くらい出てくるじゃない。ジョンソクさんが登場したら、皆さん笑う準備をして待つという感じ?

ジョンソク:監督が僕たちの話をたくさん聞いてくれたよね。シナリオでは身長170センチだったヨンミンが、僕と同じ174センチでいくことにしたじゃない。平凡な男の小さらプライドのようなものを表す数字なので。僕は明るくイタズラ心がある性格だけど、ヨンミンが僕と似ていたから、アドリブも上手くできたんだと思う。

ミナ:私は今まで神秘的な、世の中に存在しないような役が多かった。もう30歳になったし、現実にいそうな平凡な女性の役をやりたかったから、シナリオを読んですぐに出演を決めたの。

ジョンソク:原作のお二人(パク・チュンフン、チェ・ジンシル)が「伝説」になっているので、プレッシャーを忘れようと意識的に頑張ったよ。なるべく周囲で見たことのあるような、僕の家族、友人の中にいるようなキャラクターを表現しようと努力したし。共感できる、普通の平凡な男女を。

ミナ:映画でミヨンが「別れようという言葉は、一緒にいるのにものすごく寂しいという言葉だった」と言ったり、ヨンミンが「僕たちは、このつないだ手を離さないようにしよう」と言うセリフも、実際に言ったら恥ずかしいじゃない。でも、そういう幼稚で鳥肌が立つことを言うのが、本来の私たちの姿ではないかと思う。

ジョンソク:そうだね。時には誘惑もあり、言い争ったりもするけれど、手をしっかり握り、一緒に歩んでいく恋人や夫婦のように。そういう僕たち二人の「空気」のようなものを観客の皆さんが感じてくれたら最高だね。この映画をやって、早く結婚したくなったよ。僕は黙っていてもカッコよさが感じられる女性、義理のある女性がいいな。

ミナ:私は一緒にいると楽しくて優しい、趣味趣向で共感できる人だったらいいな。私たちに「本当に付き合っているのか」と聞く人もいたけど。フフフ。本当に恋愛したいと思わせるような映画だったね。

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