いつの間にか夏が過ぎ、すっかり秋になった。空が高くなり、夕刻になると秋ならではの赤い光が空を染める。何といっても秋の代名詞は「紅葉」。韓国気象庁によれば、今年韓国で最初に紅葉が見られるのは金剛山で、26日に始まり、10月から11月初めにかけてが見ごろだという。
 今秋はどこに紅葉狩りに行こうかと悩んでいるのなら、慶尚南道晋州にある「慶南樹木園」に行ってみよう。わざわざ山に登らなくても秋の自然を満喫でき、子どもたちの喜ぶ動物園もあるため、家族でのお出掛けにはぴったりだ。

慶南樹木園のメタセコイアの道と、たくさんの子どもたちが遊ぶ芝生広場。

 樹木園を訪れたら、まず入り口で案内図をもらおう。案内図には樹木園の見どころが詳しく書かれており、1時間コースから4時間コースまで、さまざまなコースが紹介されている。
 もともとこの樹木園は1993年4月5日、山林と動植物に関する学習の場として、健全な山林文化スペースを提供する目的で「班城樹木園」という名称でオープンした。その後2000年2月に、述べ面積58万平方メートル、約2700種24万本以上の植物を誇る「慶南樹木園」として生まれ変わった。

山林博物館への入り口には松の木でできたアーチがある。

 園内に入ると、アーチ状のゲートが目を引く。松の木でできたアーチで、このアーチをくぐっていくと山林博物館がある。博物館1階入り口には一つ一つ異なる種類の木で作られた十二支の像や、慶尚南道地方の枯死した保護樹などが展示されている。
 2階から3階までは、四つの山林展示室、自然標本室、化石展示室などさまざまな見所がある。博物館を見学するだけでも、いい山林体験学習や生態系体験ができる。

山林博物館には、一つ一つ別の種類の木で作られた十二支の像(写真左上)、植物の標本(左下)、昆虫標本(右上)、火田マウルの模型(右下)などさまざまな展示がある。

 このほか園内はテーマごとに小さな植物園に分かれており、熱帯植物園、温室、サボテン園、薬用植物園、亜熱帯植物園、斑入り植物園、バラ・ツツジ園、樹種識別園、ムクゲ公園などがある。
 樹木園は子どもたちの学びの場だけでなく、デートスポットにもなっている。竹林の道やメタセコイアの並木道では、空に向かって高く伸びる竹やメタセコイアに囲まれて散策を楽しめる。全羅南道潭陽の有名な竹林「竹緑苑」や観光名所「メタセコイア並木道」にもひけを取らない。

全羅南道潭陽のメタセコイア並木道にもひけを取らない、慶南樹木園のメタセコイア並木道。

 樹木園にはもう一つのお楽しみ、動物園がある。大きな動物園のようにトラやライオン、ゾウはいないが、秋にふさわしいような動物たちがそろっている。子連れなら是非動物園を訪れてダチョウ、サル、ロバ、シカ、ウサギなどを見てみよう。

慶南樹木園には子どもたちに人気の動物がそろっている。

 季節ごとに自然が織りなす樹木園の風景は、いつも絵のように美しい。樹木園は間もなく青々とした木々が華やかな色に変わり、紅葉の季節を迎える。紅葉の時期には是非、慶南樹木園を訪れることをお勧めしたい。

慶南樹木園の紅葉の様子。昨秋撮影。(写真提供=慶南樹木園)

 

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