「1週間でしたが、家族になれたような気がします。お別れすることを思うと涙が出そうです」
 「韓国は私が思っていたよりもずっとステキな国でした」

 慶尚南道昌原市が主催したホームステイ・プログラムに参加した高校生たちは8月13日、つかの間の出会いにもかかわらず別れを惜しんだ。

 昌原市では今月7日から1週間、広島県呉市国際交流協会の交換学生を招き、ホームステイを実施した。今回は昌原市内の高校生5人と呉市の高校生5人が参加した。参加者はインターネットで参加を申し込み、審査を経て選ばれた。

昌原市は7日から1週間、呉市国際交流協会の交換学生を招き、ホームステイを実施した。

 昌原市は1999年から呉市と姉妹都市交流を行っている。今回のホームステイは同市が高校生にさまざまな機会を提供し、呉市の高校生に韓国の文化などを知ってもらおうということで企画された。

 今回のホームステイに参加したのは16-18歳の女子高校生たちだ。最初は少しぎこちなく、恥ずかしそうに手を振るなどしてあいさつしていたが、すぐに笑顔が出るようになり、腕を組んだり手をつないだりしていた。

 パク・イェウンさん(17)=第一女子高校=は「最初は日本語が下手なのでコミュニケーションが難しかったけれど、好きな韓国人アイドルの話をするうちに仲良くなりました。一緒に過ごしたのは1週間弱でしたが、今はホームステイした日本人高校生と一緒に韓国語で歌を歌ったりして、不思議な感じがします」と語った。

11日には韓日の高校生たちが集まり、韓服を着る体験プログラムがあった。

 11日には参加者たちが集まり、韓国の伝統衣装「韓服」を着る体験プログラムがあった。韓国人高校生たちは自分の家にホームステイしている日本人高校生たちに、手ぶり身ぶりで韓国の伝統について説明した。

 韓服を着た日本人高校生(18)は「韓国の伝統衣装がこんなにきれいだとは知りませんでした。韓服を着て撮った写真を両親や友人に自慢したいですね」と語った。

 参加した高校生たちはホームステイ期間中、このほかにもハングル教室、韓国の昔ながらのデザート作り、昌原科学体験館見学などで韓国の文化に触れた。

昌原市は毎年、国際姉妹都市との青少年交流事業を実施している。

 今回のホームステイ・プログラムに参加したキム・ミガンさん(18)=昌原大山高校=は「高校生なので外国の同年代の人に会う機会はあまりなかったけれど、ホームステイ・プログラムに参加したら、韓国の文化が理解できるようになり、友達もできました」と語った。

 参加した高校生の保護者ムン・ジョンスクさん(45)=昌原市城山区=は「子どもたちが初めて会った日はちょうど『末伏』で、参鶏湯(サムゲタン)を作ったら日本の高校生がとても喜んでくれました。小さなことですが、日本の子どもたちに韓国のことを伝えるいい機会になったと思うと、心が温かくなります」と語った。日本で夏バテ防止のため土用のうしの日にウナギを食べるように、韓国では立秋後最初の庚(かのえ)の日「末伏」に丸ごとの鶏の中にもち米や高麗ニンジンなどを詰めたスープ「参鶏湯」を食べる習慣がある。

昌原市は国際交流のための「I Love昌原 外国人サポーターズ」事業を行っている。

 昌原市では毎年、国際姉妹都市と青少年交流事業を実施している。同市は現在まで兵庫県姫路市と合計24回(参加253人)、広島県呉市と8回(同40人)、米国フロリダ州ジャクソンビルと2回(同37人)にわたり文化交流行事を行ってきた。

 このほかにも、昌原市ではさまざまな国際交流事業を展開している。代表的なものとしては、国際交流のための「I Love昌原 外国人サポーターズ」事業がある。6月に発足式が行われたこの事業は、インターネットや直接参加行事を通じ、昌原市の政策・文化・イベントなどに関する情報を世界各国に発信している。

 ホームステイ・プログラムのほかにも、昌原市では2018年の「国際射撃連盟(ISSF)世界射撃選手権」開催を足掛かりに、国際交流を広げていく考えだ。

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