9日午後4時(現地時間)、米ロサンゼルス市内のメモリアル・スポーツ・アリーナで韓流コンベンション「KCON 2014」が開幕した。さまざまな肌の色を持つ若者約200人が集まり、韓国の大学生がオリエンテーション合宿などでやっているレクリエーションやゲームをした。ゲームで負けた人には手のひらで背中をたたかれるなどの罰ゲームも。中部オハイオ州から来たアンディナ・ロドリゲスさん(24)は「韓国ドラマでゲームをしているシーンを見て、私もやってみたいと思った。実際にやった方がずっと面白い」と言った。

 9日と10日の二日間、企画会社のCJ E&MがLG電子をはじめとする大企業・中小企業・米国最大の通信事業者ベライゾン・コミュニケーションズなどと共に開催した「KCON 2014」は、展示会にコンサートが結び付いた韓国文化(K-Culture)の祭典だ。この日、会場を訪れた観客2万人は韓流スター公演・ドラマ・映画・食品・ファッション・ビューティー・情報技術(IT)などさまざまな分野の韓国ブランドを体験し、大いに楽しんだ。

■韓国文化を体験するために全米から観客殺到
 KCONは今年で3回目。韓流に熱狂する海外ファンたちのところへ行って交流を図ると同時に、企業も海外進出やブランドPRを模索する場となっている。

 2012年の第1回では58社が参加、一日の観客は1万人だったが、今年は114社が参加し、一日2万人が来場するほど規模が大きくなった。無料チケットで人を集めたのではなく、K-POPコンサートのチケットを含め最大40万ウォン(約4万円)もする入場料を支払ってやって来た入場客たちなので、それだけの意義はあるということだ。

 入場客たちはビビンバなど韓国料理の作り方を習い、韓流スター公演や韓流スター風のメークができるビューティー教室に歓喜した。韓国料理や韓国国旗が描かれたTシャツ、韓国語教材を売る店は日中から大変な混雑となった。アリゾナ州から来たカトリーナさん(35)は「K-POPと韓国ドラマが好きで、韓国のいろいろなものに興味を持つようになった」と言った。韓流ドラマのロケ地めぐりをするため韓国旅行を予定している人もいた。

■K-POPから韓国文化全般に広がる韓流ブーム
 K-POPを歌うコーナーでは、米国の若者約100人が韓国語の歌詞をアルファベット表記した紙を見ながら熱狂していた。アーカンソー州から来たエリサ・チャドウィックさん(17)は韓国人に会うたびに「名前を韓国語でどう発音するか教えて」と頼み込んでいた。

 このように、K-POPで高まった韓流ブームは韓国文化全般に広まる傾向を見せている。経済的な価値も高い。韓流未来戦略研究フォーラムは、韓流に関連した経済効果を6兆6000億ウォン(6600億円)=2012年現在=とし、韓流が持つ資産価値は95兆ウォン(約9兆5000億円)に達すると推算している。

 CJ E&Mのカン・ソクヒ代表は「文化コンテンツを通じ形成された韓国に対するいいイメージが韓国企業や製品に対する好感度につながっている。今後、米国内の別の都市や日本・中国でもこうしたイベントを開催したい」と語った。

 韓流トレンドを分析するため会場を訪れたハーバード大学のエリー・オペック教授(経営学)は「韓流が好きな米国人はファッションに敏感で、製品に対する好感度が高い。KCONに参加した人たちはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて自身の体験を広めれば、韓流ブームも拡大するだろう」と語った。

ホーム TOP