▲この兄妹デュオは、1年間かけてデビューアルバムを準備していたが、YGならではのハードなトレーニングはほとんど受けていないという。妹スヒョンは「トレーニングを受ければ受けるほど、私たちの音楽が変わってしまいそうなので、二人で練習することが多かったです」と語った。

 「最近は先輩アーティストの皆さんの曲をよく聞きます。世の中のあらゆるジャンルの曲がやってみたいです」
 1年前は疑念をぬぐい去れなかった。オーディション番組『K-POPスター シーズン2』で優勝した兄妹デュオ「楽童ミュージシャン」の人気はバブルかもしれない、と思っていた。シンガーソングライターの兄イ・チャンヒョク(17)とメーンボーカルの妹イ・スヒョン(15)の武器は「若いこと」だった。「足組むな」などのヒット曲でも分かるとおり、ユーモラスな歌詞と聴きやすいメロディーがヒットの要因だったが、音楽的な完成度よりも才気あふれる10代のパワーの方が目を引いた。

 優勝から1年が過ぎ、楽童ミュージシャンはYGエンターテインメントと契約、このほど正式にデビューアルバムをリリースした。自作曲11曲が収録されているオリジナル・アルバムだ。リリースされるやいなや、リード曲「氷たち」はもちろん、収録曲「200%」「Give Love」も音楽配信ランキングで1-3位をさらい、アルバムランキングも1カ月間にわたり1位の座を守っている。デビューが見事に成功したのだ。その才能を開花させて音楽的に成長したのだろうか。5月12日、この兄妹デュオに音楽についてインタビューした。

-リード曲「氷たち」は二人が得意なアコースティック系ではない。なぜこの曲をリード曲に選んだのか。

 「『K-POPスター』ではギター1本で歌う『アコースティック・デュオ』として出場しましたが、実際に僕たちの曲をよく聞いてみるとアコースティック系じゃないんです。『足組むな』はちょっと遊んだ感じの曲でした。それが僕たちのカラーになってしまったけど、本当はちょっと違うということろを見せたかったんです」(チャンヒョク)

-「氷たち」は大衆的な曲ではない。

 「そうです。だから『氷たち』をリード曲にしたい、と(YGエンターテインメントの)ヤン・ヒョンソク代表に言ったときは心臓が飛び出しそうでした。けれども、快く『そうしなさい』と言ってくださってビックリしました」(スヒョン)

-収録曲にはギターでなくピアノや弦楽器まで多彩なセッションが入っている。よく知らない楽器だと思うが、サウンド作業はどうやって行ったのか。

 「『K-POPスター』のときは、僕がギターで曲を作ると制作スタッフの皆さんが編曲してくれました。YGにも編曲者がいましたが、その方が作業しながらサウンドを聞かせてくれるので、僕がそれについて自分の考えを言いました。今回、曲を作ってみて『ピアノを習わなきゃ』と思いました」(チャンヒョク)

-YGは主にヒップホップを中心としたダンス・ミュージックがメーンなので、楽童ミュージシャンとカラーが合わない気がする。YGを選んだ理由は?

 「最初はJYPエンターテインメントに行こうと思っていました。けれども『K-POPスター』に出場してみたら、自作曲で活動しているアーティストにとってはYGの方がより良い環境にあるように感じました。ヤン代表は僕たちがやりたい音楽をやりたいようにさせてくれました。トレーニングも最初は少し受けましたが、その後は僕たちだけで練習しました」(チャンヒョク)

-デビューアルバムはイ・スンファンやイ・ソラなど先輩アーティストの新曲と一緒にリリースされたが、音楽配信の成績で上回った。どんな気持ち?

 「僕たちとしては先輩方と一緒にリリースできたこと自体、信じられませんでした。最近では自分たちの曲よりも先輩歌手の皆さんの曲の方をよく聞きます。もっと勉強していろいろなジャンルの曲がやってみたいです」(チャンヒョク)

 「世の中のあらゆるジャンルの曲をやってみたいと思います」(スヒョン)

ホーム TOP