スターインタビュー
インタビュー:イ・ジア「イメージ壊したのは一生の財産」
「今後は作品選びをするとき、自分のイメージにこだわらないと思います」
女優イ・ジアは今年3月末に終了した週末ドラマ『3度結婚する女』(SBS)で主演したことにより、「演技者」として一生の財産を手にしたと言った。ドラマの役や設定が実際の自分のイメージに与える影響は考えなくてもいいということだ。
「私はキャラクターを演じる女優。撮影に入るまではみんながどう受け止めるのか怖くて心配もしましたが、終わってみたら、そういう心配はする必要がなかったことに気付きました」
実際、イ・ジアが2年ぶりの出演作品に『3度結婚する女』を選んだとき、意外なことにすんなりと受け入れた人も多かった。2011年初めに世間を騒がせた人気ミュージシャン・ソテジとの極秘結婚・電撃離婚公表、慰謝料や財産分与請求訴訟などがまだ「ついこの間の出来事」のように頭の中に残っていた時期だった。何か悪いことをしたわけではないが、同年末のドラマ『私も、花!』に出演したときは世間から冷たい視線で見られた。07年に『太王四神記』でデビューして以来、毎年1本ずつのペースでドラマ出演をしていたため、そのペースを守っただけだったが、一部では「復帰が早すぎるのではないか」とたたかれた。
そうしたこともあって、イ・ジアは2年間のブランク経て「離婚した女で子持ち」という役でお茶の間に戻ってきた。自分に向けられた世間の目に堂々と立ち向かい、正面突破するような作品が、脚本家キム・スヒョンの手掛けた『3度結婚する女』だった。イ・ジアは5カ月間を『3度結婚する女』のヒロイン、オ・ウンスとして生きた。
「こんなに長く感じられた作品は初めてでした。イ・ジアとオ・ウンスの間を行ったり来たりするのがとてもつらかったので、周囲の人々との連絡を一切断ち、オ・ウンスとしてだけ生きていました。周囲の人たちもイ・ジアのことを気にしながらオ・ウンスの話をしてくれたので、演技するのが余計に難しかったですね」
『3度結婚する女』に出演するかどうか悩んでいたとき、ロマンチック・コメディー、ラブストーリー、映画出演などのオファーもあった。しかし、これまでの出演作とは傾向が違い、出演者にとってハードなことで知られる脚本家キム・スヒョンのドラマを選んだ「かい」は確かにあった。イ・ジアは「世間の人々の視線に対する強迫観念を打ち破った」と語った。
デビュー以来、女優として順調なコースをたどって来た最中にぶつかった壁。これで突破の土台を築いたことになる。しばらく断っていたSBSのトーク番組『ヒーリングキャンプ~楽しいじゃないか~』の出演オファーを今回受け入れた背景にも、そうした自信があった。イ・ジアは『ヒーリングキャンプ』出演を決め、先月21日に収録が予定されていたが、旅客船「セウォル号」沈没で各テレビ局がバラエティー番組の放送を休止した影響により収録も取り消しとなった。今後の収録については現在調整中だという。
「『ヒーリングキャンプ』の制作スタッフからずっと連絡をいただいていますが、今は出演している作品がないので、出ても過去の出来事しか話すことがないと思って…。もう過去の出来事のイメージでなく、女優というイメージを取り戻さなくては。そういった点で『ヒーリングキャンプ』のようなトーク番組出演も必要だと思っています。過去のプライベートなことで再び世間を騒がせるために出演するのではありません」