旅客船「セウォル号」沈没事故で、同号船会社「清海鎮海運」の実質的オーナー、兪炳彦(ユ・ビョンオン)前セモ・グループ会長一族の不正疑惑に関与していたとみられるベテラン女優チョン・ヤンジャ(72)が10日、検察に出頭し、事情聴取を受けることが分かった。

 兪前会長一族の不正疑惑を捜査している仁川地検特別捜査チーム(チーム長:キム・フェジョン第2次長検事)は10日午後3時、系列会社「国際映像」代表取締役でもあるチョン・ヤンジャを参考人として事情聴取する方針だ。

 検察によると、チョン・ヤンジャは参考人として事情を聴取されるが、捜査結果によっては容疑者になる可能性もあるという。

 検察は前日の9日、兪前会長一族の系列会社など6カ所で家宅捜索を行った。だが、チョン・ヤンジャが代表を務める国際映像については家宅捜索をしていないという。

 国際映像は清海鎮海運キム・ハンシク代表が監査役になっており、セモの取締役が社外取締役を務めるなど、兪前会長のグループ企業の中でも中核をなすと言われている。

 チョン・ヤンジャは2009年から同じ系列会社「ノルンジャ・ショッピング」の代表取締役も兼任している。さらに、今年初めには清海鎮海運の持ち株会社「アイ・ワン・アイ・ホールディングス」取締役も務め、キム・ヘギョン韓国製薬代表取締役らと共にセモ・グループ系列会社の主な経営者としてクローズアップされている。

 また、昨年8月には兪前会長が指導者を務めるとされるキリスト教福音浸礼会(通称:救援派)信徒の総本山「クムスウォン」(京畿道安城)の理事も務めていることが分かった。検察は、チョン・ヤンジャが兪前会長一族の会社経営に深くかかわっているとして出国禁止措置を取っていた。

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