これまで10年間、出演作が相次いで興行に失敗したり、演技力が問題視されてつらい思いをしてきた女優コ・アラだが、2013年は主演ドラマ『応答せよ1994』(tvN)が大ヒットし、最高の年となった。

 コ・アラは2003年、第5回SM青少年ベスト選抜大会で8231倍という競争率を勝ち抜き優勝し、SMエンターテインメント所属の女優として活動をスタートした。

 コ・アラは同年、青春ドラマ『四捨五入』でヒロインのイ・オクリム役を演じ、一躍注目を浴びた。人形のような顔で韓国はもちろん、日本からもラブコールを受けた。以後、韓国や日本で多くの作品に出演したが、『四捨五入』以外は特にヒット作に恵まれず、海外の作品では演技力を認められたものの、韓国では知名度を上げることができなかった。

 「SMエンターテインメント期待の星」という言葉はコ・アラにとって薬でもあり、毒でもあった。「SM所属ということで鼻っ柱が強そうな女優」「演技力が過大評価されている女優」「CM向きの女優」「ただ人形のようにかわいいだけの女優」という評価がほとんどだったからだ。

 そんなつらい時間を過ごしていたコ・アラにある日、チャンスが訪れた。2012年に人気を集めたドラマ『応答せよ1997』を手掛けたシン・ウォンホ監督から『応答せよ1994』への出演オファーを受けたのだ。

 『応答せよ1994』で慶尚道方言を話すソン・ナジョン役を熱演したコ・アラは、ハチャメチャな演技をいとわず、がさつな感じから繊細な感情表現まで、自由自在にこなした。ソン・ナジョンというキャラクターは、コ・アラにぴったりだった。経歴10年の女優コ・アラの再発見といえる。

 キャスティングされてから第1話放送時まで、コ・アラの演技を疑いの目で見ていた視聴者たちは、その大胆なイメージチェンジに驚き、たちまちコ・アラに魅了された。

 その結果、『応答せよ1994』はケーブルチャンネルのドラマで初めて、平均視聴率10%を突破。最終回は平均視聴率11.9%を記録、2013年下半期最高の話題作となった。

 今月7日には、ドラマの視聴率10%達成時の公約を履行するため、ソウル・明洞でコ・アラがフリーハグ・イベントを実施。最終回の撮影中に足をけがし、イベント出席が危ぶまれていたが、応援してくれるファンと触れ合うため、松葉づえを突きながら会場を訪れたコ・アラ。ファン1000人余りを見て感激し「多くの方に応援していただき光栄です」と頭を下げ、感謝の気持ちを伝えた。

 最近、あるメディアとのインタビューで「次の作品ではより成長した姿をお見せしたい」とし、『応答せよ1994』のソン・ナジョンよりも魅力的な女優になりたいと誓ったコ・アラは現在、けがの完治を待ちながら、次回作を検討している。

◆コ・アラ、グラビアギャラリー

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