【ソウル聯合ニュース】韓国の人気男性グループ、SUPER JUNIORのリーダーで兵役中のイトゥクさんの父と祖父母が6日に亡くなったが、所属事務所のSMエンタテインメントがうその死因を発表したことが分かり、物議を醸している。

 SMエンタテインメントは同日、3人が車で交通事故に遭い亡くなったと発表したが、数時間もたたないうちに自宅で遺体で発見されたことが明らかになった。

 これに対し、同社の関係者は7日「イトゥクが深い悲しみに沈んでいる。所属タレント本人ではなく家族のことであり、遺族に配慮した」と釈明した。

 家族にとって耐え難い悲報だということを踏まえても、韓国屈指の芸能事務所がすぐにばれるうそで事実を隠そうとしたことは、芸能関連企業に対する人々の信頼をおとしめたと批判されても仕方がない。

 ある芸能界関係者はSMエンタテインメントの対応について、遺族が望むなら死因は分かっていないと発表するか、家族のことだとして具体的な言及を避ける対処が正しかったと指摘。うその死因をマスコミに伝えたのはやり過ぎだったと述べた。

 また、ある音楽関連会社の広報関係者は、メディアが乱立しインターネットでリアルタイムに情報が流れる今のメディア環境を考慮していない、不適切な対応だったと述べた。今は事件に対しどれだけ誠実に対応するかによって結果が違ってくることが多いが、SMエンタテインメントの発表により逆にプライベートがほじくり返され、騒ぎが大きくなったようだとしている。

 こうした芸能事務所の不適切な対応は、SMエンタテインメントに限ったことではない。

 上場企業のイェダンエンターテインメントは昨年6月、辺斗燮(ピョン・ドゥソプ)会長が死去した際、死因を過労と発表したが、警察は自殺と結論付けた。

 イトゥクさんは芸能人、辺氏は芸能界の従事者だったという違いはあるものの、芸能事務所がこうした事件で事実を隠蔽(いんぺい)できると考えていた点では同じだ。

 ある芸能事務所の社長は、今回の事件は隠せるものではなかったとし、芸能事務所の考え方ひとつで真実を隠せると人々に思わせたことは残念だと話している。

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