「年齢が与える社会的な認識というのがあるじゃないですか。成熟して、そのうち結婚して…、いろいろな変化によって、もう“わたしは大人だ”と気づきました。それによって、“できる”という自信と余裕が生まれたのだと思います」

 32歳、デビュー16年目の女優は堂々としていて、余裕が感じられた。水木ドラマ『星から来たあなた』(SBS)で、14年ぶりにテレビに帰ってきたチョン・ジヒョン。綱渡り専門の泥棒(2012年『10人の泥棒たち』)、悲恋の北朝鮮の女性(2013年『ベルリン』)としてスクリーンを通じてイメージチェンジを図り、作品がヒットした。

 16日、SBSで行われた制作発表会で、チョン・ジヒョンは成功の原動力として「30代に入り、結婚して家庭を築いた一身上の変化」を躊躇なく挙げた。彼女が演じるドラマ『星から来た私のあなた』のヒロイン、チョン・ソンイはわがままな韓流スター。400年前、地球に不時着し、大学講師として身分を偽っているト・ミンジュン(キム・スヒョン)と、切なくもハツラツとしたロマンスを演じる。

 この日の制作発表会で見せたハイライト映像で、チョン・ジヒョンは「モカさんを発見した文益漸先生、ありがとう」とスマートフォンでソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)にメッセージを書き込んだり、下品な言葉を吐いたり、ドライヤーをマイク代わりにして大声で歌うなど、前作とは見違えるほどに、“壊れる”姿を見せた。
◆チョン・ジヒョン、グラビアギャラリー

 「今回の作品もそうですが、『10人の泥棒たち』や『ベルリン』も、以前演じてきた役とはかなり違う役でした。それでも、できるという自信や余裕がありました。その自信は自然に生まれたのではなく、わたしを見つめる視線の変化によるわたし自身の変化、そのおかげで必然的に生まれたのだと思います。だから、まさに今が、作品を選択して演技に集中し、自分のカラーを目立たせる時期だと思います」

 チョン・ジヒョンは「最近の映画、ドラマ選びにおいて、もちろん夫(韓服デザイナー、イ・ヨンヒ氏の孫チョン・ジュンヒョク氏)もアドバイスをくれました。この仕事は誰かの応援なしでは、難しいので」と話した。

 チョン・ジヒョンは16歳だった1997年、ファッション誌のモデルとして芸能界デビュー。1999年、激しいテクノダンスを踊ったプリンターのCMでスターダムにのし上がった。その後、映画『イルマーレ』(2000年)、『猟奇的な彼女』(2001年)で最高の青春スターに浮上したが、その後の出演作が前作以上の注目を浴びることができず、対外活動を極度に自制し、“演技力不足”“神秘主義”などの非難に苦しんだ

 しかし、2012年の結婚前後、相次いで作品に出演し、過去の否定的なイメージを払拭した。「若いころからこの仕事をしながら、いろいろなことを考えたし、時にはしたくないと思ったこともありました。でも、今は長い間、演技をすることがわたしの道だったと思います。今は“結局、役者は作品で語るもの”と気を引き締めています。これからもそうだろうし。女優業は、わたしにとって運命です」
◆チョン・ジヒョン、グラビアギャラリー

ホーム TOP