カリスマ性あふれるまなざしと恵まれた身長、個性あふれる容姿でランウェイやスタジオをのびのびと歩いていたモデルたちが、このところスクリーンを占領している。第1世代のソ・ジソブ、ソン・スンホン、チャ・スンウォンらを皮切りに、今では両手で数えきれないくらいのモデル出身の俳優たちが映画界で活躍している。

 ランウェイやグラビアで見せていた感性をカメラの前で爆発させているモデル出身の俳優たち。その経歴に目を向けてみよう。

■第1世代:チャ・スンウォン、ソ・ジソブ、ソン・スンホン

 1988年にモデルとしてデビューしたチャ・スンウォン。ただスリムなだけではなく、筋肉質の完璧なボディーラインが自慢で、モデル時代から大勢のファンを持つスターだった。映画『ホリデー・イン・ソウル』に脇役で出演し、スクリーンデビューを果たしたチャ・スンウォンは『新羅の月夜』『幽霊が棲む』『光復節特使』『拍手する時に去れ』などさまざまなジャンルの映画で活躍した。

 ソ・ジソブとソン・スンホンは、チャ・スンウォンに比べはるかに短期間で俳優に転身した。1995年にそろってファッションブランドのモデルとして活動を始めた二人は、翌年MBCのシットコム『男女6人恋物語』でお茶の間に知られるようになった。

 ソ・ジソブのスクリーンデビューは2002年の映画『盗られてたまるか』。デビュー作で主演の座を射止めた。ソン・スンホンは1999年、映画『ホワイトクリスマス 恋しくて、逢いたくて』で映画界に足を踏み入れた。ドラマでの活躍が際立つ二人だが、映画の方でも人気が高く、活動を続けている。

■第2世代:チョ・インソン、カン・ドンウォン、コン・ユ

 第1世代の俳優たちが、彫刻のような美男子型俳優だとすれば、第2世代の俳優たちは、イケメンという言葉がいっそう似合う。2000年代初めに演技の世界に足を踏み入れたチョ・インソン、コン・ユ、カン・ドンウォン。今ではそろってトップクラスの俳優に成長している。

 ペ・ドゥナ、キム・ミニらファッション誌のモデルが人気絶頂だったころ、チョ・インソンもそのブームの一翼を担っていた。2000年にMBCのドラマ『ニュー・ノンストップ』でパク・キョンリムとロマンスを演じ、演技デビューを果たしたチョ・インソンは、その後SBSのドラマ『ピアノ』『星を射る』、映画『ラブストーリー』『卑劣な街』『霜花店(サンファジョム)運命、その愛』などに出演し、キュートな年下ボーイからワイルドな男までさまざまなキャラクターを演じた。

 モデルとして大人気を集めていたカン・ドンウォンは2000年、ドラマ『威風堂々な彼女』で俳優デビュー。その後、映画『彼女を信じないでください』『オオカミの誘惑』などで女性の心をときめかせるラブロマンスを演じ、さらに『チョン・ウチ 時空道士』『義兄弟 SECRET REUNION』『群盗:民乱の時代』など、実に多彩なジャンルで演技の幅を広げた。

 2001年にKBS第2のドラマ『学校4』でデビューしたコン・ユもモデル出身だ。『同い年の家庭教師』で不真面目な高校生役を演じ、観客の笑いを誘ったコン・ユが、今やラブコメ物では押しも押されもせぬ存在になった。MBCのドラマ『コーヒープリンス1号店』で人気が絶頂に達したタイミングで軍に入隊し、ファンに惜しがられたが、除隊後に出演した『トガニ 幼き瞳の告発』がヒットし、健在ぶりをアピールした。

■第3世代:イ・ミンギ、チュ・ジフン、キム・ジェウク、イ・チョニ

 第3世代のモデル出身俳優は、個性あふれるメンバーがそろっている。2000年代半ばに活動を始めた世代で、典型的な美形ではないが、独特の雰囲気があり、スクリーンでもそのイメージを存分に発揮している。

 モデル時代から鋭いまなざしといたずらっ子のような容姿で人気を集めたイ・ミンギは2006年、映画『浮気日和』でキム・ヘスと共演し、その後も映画『不気味な恋愛』でソン・イェジンと、『恋愛の温度』でキム・ミニらと共演。今や『国民的年下男子』と呼ばれるようになったイ・ミンギ。新作『モンスター』も期待を集めている。

 ファッションモデルとして活動していたチュ・ジフンは、MBCのドラマ『宮-Love in Palace-』で一躍スターダムにのし上がった。人気街道を突っ走っていたチュ・ジフンだが、麻薬事件で一時は芸能活動を自粛。その後、映画『私は王である!』『結婚前夜』などに立て続けにキャスティングされ、再起を図っている。

 コン・ユと共に『コーヒープリンス1号店』に出演し、人気を集めたキム・ジェウクも、先にモデルとして有名になった。その後『アンティーク-西洋骨董洋菓子店-』で映画出演。スリムな体に長髪、独特のムードを醸し出すキム・ジェウクは、低いトーンの声と落ち着いたまなざしで人気を集めている。

 2003年に映画『浮気な家族』で演技の道を歩み始めたイ・チョニも、モデル出身らしく長身・小顔で多くの女性ファンを獲得した。SBSのバラエティー番組『ファミリーが現れた』に出演した際には「いいかげんなチョニ」と呼ばれ、視聴者に親近感を抱かせた。だがその一方で、『南営洞(ナミョンドン)1985』『Barbie』など、社会問題を扱った重みのある作品にも出演している。

■第4世代:イ・ジョンソク、イ・スヒョク、キム・ウビン、キム・ヨングァン、ソンジュン

 最近「旬」の俳優について論じるとき、彼らの名前抜きに語ることはできない。イ・ジョンソク、イ・スヒョク、キム・ウビン、キム・ヨングァン、ソンジュンら多くのスターが注目を集め、今やモデル出身俳優の全盛時代ともいえるほどだ。

 幼くしてモデルの仕事を始め、韓国の有名デザイナーのショーに出演してきたイ・ジョンソクは、テレビやスクリーンでも人気を集めている。SBSのドラマ『検事プリンセス』『シークレット・ガーデン』に続き、MBC『ハイキック3~短足の逆襲』、KBS第2『学校2013』と立て続けにキャスティングされた。そしてSBS『君の声が聞こえる』で今最も「旬の男」としてスターダムにのし上がったイ・ジョンソク。映画『観相』『ノー・ブレッシング』『血沸く青春』などスクリーンでの活躍も目覚ましい。

 イ・ジョンソクの親友キム・ウビンも今秋、映画『友へ チング2』で女性のハートをわしづかみにしそうだ。KBS第2のドラマスペシャル『ホワイトクリスマス』で関係者の注目を集めたキム・ウビンは、SBS『紳士の品格』、KBS第2『学校2013』に続き、SBSの『相続者たち』にも出演し、完璧ながらも性格に難のある男の役柄で人気を集めている。

 ほかにも、まだ映画の方で目立った活躍はないが『チャ刑事』と『怖い話2』に出演したイ・スヒョク、映画『冥王星』『私は公務員だ』などで主役クラスの俳優に成長したソンジュン、映画『血沸く青春』のキム・ヨングァンらも、モデル出身の俳優として目が離せない。

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