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アジア最大規模、スターの祭典「釜山国際映画祭」
韓流に関心のある人なら、韓国で開催されるアジア最大規模の映画祭「釜山国際映画祭」のことをよく知っているはずだ。毎年10月になると、釜山は世界的なスターたちで熱くにぎわう。10月12日に閉幕した第18回釜山国際映画祭のあんな話、こんな話を集めてみた。
■さまざまなジャンルの作品を鑑賞
国際映画祭の名にふさわしく、世界各国の映画制作環境やテーマなどに触れることができた。とりわけ通常は接することのできない多彩なジャンルの映画を鑑賞できたため、観光客にも人気が高かった。
今回の映画祭では世界70カ国・地域の映画299作品が上映された。特に、開幕作品となった、インド南部地方の伝統的な踊りを扱ったブータン映画『Vara:祝福』は、わずか43秒でチケットが売り切れるほど人気を集めた。
今年は韓国映画だけでなく、アジア映画の発展に向けての取り組みも見られた。カザフスタンやモンゴルなど、世界の舞台でこれまで注目されることのなかったアジア地域の作品を発掘・紹介することで、アジア映画の成長の可能性を来場者に向けて示した。
■スターたちの競演、レッドカーペット
映画祭で外せないのが、アジアのスターたちを見ることができるレッドカーペット・イベントだ。今年も世界的な俳優たちが、各自の魅力を存分に振りまいた。とりわけ女優たちは清純さやセクシーさ、大胆なドレスなどで魅力をアピールした。
中でも今年、大胆なドレスで最も目立っていたのが女優のカン・ハンナとハン・スア。真っ黒なドレスで登場したカン・ハンナは、背中が大きく開いたデザインで男性陣の心をときめかせ、金色のドレスに身を包んだハン・スアも、大胆な露出で国内外のインターネットを熱くにぎわせた。
■世界的スターを目の前で
何といっても釜山国際映画祭の最大の魅力は、世界的な映画スターに実際に会えることだ。監督や俳優による舞台あいさつはもちろん、観客の前で映画について語る場も設けられた。
今年は映画『レザボア・ドッグス』『キル・ビル』で有名なクエンティン・タランティーノ監督と『雪国列車』がヒット中のポン・ジュノ監督がオープントークイベントに登場し、話題を集めた。
イベント会場だけでなく、街の中でも俳優に出会うことができた。とりわけ夜遅くに釜山・海雲台近くのポチャンマチャ(屋台)に行くと、俳優たちが三々五々集まってお酒を飲むなど、自然な姿を目にすることができた。
■台風も飲み込んだ映画祭の熱気
今回の映画祭は、台風という予想外の事態で進行に支障がでるかと思われたが、適切に対処したことで予定通り進行することができた。特に、国内外の観客たちが悪天候にもかかわらず最後まで会場を埋め尽くし、映画祭が滞りなく進んだことは大きな意味がある。
釜山国際映画祭は、韓国映画のメッカである釜山を文化・芸術の地に発展させるために企画されたものであり、アジア最大の規模を誇る。毎年10月に釜山の海雲台と南浦洞一帯で多彩なジャンルの映画を鑑賞することができる。詳しい情報は釜山国際映画祭のホームページで確認できる。