俳優キム・ジュヒョク(41)もいつの間にか「不惑」の年になった。周りから結婚を心配される年齢だが、結婚については、見方によってはもどかしいぐらい、のんびりしている。

 最近、ソウル・汝矣島のカフェで、キム・ジュヒョクと会った。作品についての話に加え、結婚に関するあらゆる質問を投げかけたが、彼らしい余裕のある表情で、「結婚への焦りはない」と話した。

 キム・ジュヒョクを“ギャップ”の魅力を持つ男だといえるだろうか。品のある顔立ちだが、モデル顔負けのファッションセンスの持ち主。彼の服装からは自由奔放なキャラクターであることが読み取れるが、ゆっくりとした無駄のない返事からは慎重さも感じられた。

 キム・ジュヒョクは『亀厳ホジュン』(MBC)で、5代目ホジュンを6カ月間演じた。キム・ジュヒョクは同ドラマに出演したことを“運命”だと表現した。というのも、キム・ジュヒョクの父親、故キム・ムセンさんが1975年作のドラマ『執念』で、ホジュンを演じたからだ。親子二代にわたってホジュンという人物を演じたわけだ。

-制作発表会で、『亀厳ホジュン』は運命のような作品だと話していました。終わった今もそうですか。

 その考えは変わりませんね。今まで出演した作品の中で、一番面白かったし、一番一生懸命取り組みました。結果はともかく、ベストを尽くしたし、努力したことに満足しています。自分でも感心するのは、撮影中たった1度もカンペ(カンニングペーパー)を見なかったこと。一度、カンペを見てしまうと、それからもずっと見るようになります。主演俳優は、単純に比重が大きい人ということではありません。共演する俳優たちの模範にならなければならないと思うんです。本当にベストを尽くしました。

-4代目ホジュンは“国民ドラマ”となり、大きな人気を博しました。そういう面で、『亀厳ホジュン』の視聴率は残念ではありませんか。

 考え方次第だと思います。以前、(MBCの)午後9時台は、他局のニュース番組に押されて、3%まで落ちた時間帯。『亀厳ホジュン』は10%近くまでいきました。それぐらい上げたというのはすごいと思います。

-『亀厳ホジュン』は帯放送の時代劇でした。俳優の立場からすると、撮影スケジュールがびっしりできつかったのでは。

 『亀厳ホジュン』は前作の『武神』より、かなり大変でしたね。特に、今回の作品は主役なので、毎回自分の出番は70%ありました。毎日毎日撮影する上、放映も延長されました(同ドラマは120話から135話に延長された)。でも、しんどいと思うたびに、サッカーが放送されました。“もう死にそう”と思ったとき、サッカー中継が僕を助けてくれた(笑)。コーヒー一杯、まともに飲めないくらい、プライベートな時間がほとんどありませんでした。

-結婚はいつぐらいにしようと思っていますか。年齢的にも周りから結婚について、いろいろ言われると思いますが。

 結婚への焦りのようなものはほとんどないですね。子どものこととなると、また別ですが。子どもは欲しい。どう見られるか分かりませんが、子どもがすごく好きなんです。ただ、今子どもができても、自分が60歳のとき、子どもは20歳にも満たないことが心配です(笑)。

-異性を見るとき、どんな面を見ますか。

 若いころは、容姿を見ていましたが、年を取るにつれて、人となりを見るようになってきたと思います。最近はどんな家で、どう育ってきたのかも見るようになりました。家柄がいいのか、そうでないのかを見るのではなく、家庭環境や雰囲気によって、(人の性格が)形成されていくと思うので、どんな環境で育ったのか、知りたいと思うようになりました。

-前作の『武神』が終わったとき「時代劇には出演しない」と言っていたのに、『亀厳ホジュン』に立て続けに出演し、時代劇専門の俳優になったように思います。今後の計画は?

 撮影中はずっと、寝ることが願いでした。普段、運動をして体力をつけているので、倒れることはありませんでしたが、途中で軽い脱水症状になり、点滴を打ったことがあります。まずは、ちょっと休みたい。時代劇はしばらく出演しないつもり。2作品に連続で出演したので、実際の年齢より老けて見えるようです。老いるまで仕事をしなければならないのに、すでに老けて見えるのはよくないですよね(笑)。

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