景気低迷が続く中、韓国では全国的に昔ながらの市場の見直しが話題を呼んでいる。

 各地域の市場には地元住民を中心に自営業者や小規模商業者が集まっているが、現金の流れがなければ地域経済の存続も危うくなる。しかし、買い物客の選好度に関する研究結果によると、昔ながらの市場で買い物をする人は21.5%、大型スーパーで買い物をする人は78%と、圧倒的に大型スーパーを好む割合が高かった。

▲魚市場ならではの雰囲気が感じられる馬山魚市場祭り。地元の人々が祭りを楽しだ。

 こうした中、生き残りをかける全国の各地方自治体では昔ながらの市場の活性化に力を入れている。アーケードや駐車場の設置、商業従事者教育、商品券販売などがその代表的な例だ。

 中でも最大のイベント事業は、地域の特色を生かした祭りだろう。このほど慶尚南道昌原で開催された「馬山魚市場祭り」もその一つだ。

▲8月30日、馬山魚市場祭り開会式であいさつをした朴完洙(パク・ワンス)昌原市長。

 馬山魚市場は朝鮮王朝時代の1760年に始まり、現在まで約250年の歴史を誇る。こうした歴史を背景に、先月30日から9月1日までの3日間開催された馬山魚市場祭りは、魚市場ならではの楽しみや趣が感じられる地域イベントだった。

 この祭りは今年で13回目。「魚市場の粋と味とロマンが織りなす魅力的な祭り」をテーマに馬山魚市場祭り実行委員会が主催、慶尚南道昌原市の馬山魚市場商人会が主管している。

▲馬山魚市場(写真上)で行われたコノシロの重さ当てクイズ(同左下)と、会場で振る舞われた焼きコノシロ(同右下) 。

 祭りでは星神大祭、人気歌手招待コンサート、ウナギつかみ、コノシロの重さ当てクイズ、魚市場の近現代化写真展など、数多くの催し物や企画がイベントが盛りだくさんだった。

 また、昌原市では馬山地域の旧中心街再生事業や鎮海地域の西部商圏活性化を推進している。代表的な事業としては馬山地域の「倉洞芸術村造成事業」と「テストベッド・デモンストレーション・プロジェクト」、鎮海地域の「エコ・ミュージアム・シティー・プロジェクト」などがある。

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