春夏秋冬がはっきりしている韓国には、それぞれの季節にしか体験できない旅がある。ハスの花などの水生植物を楽しむには 8月から10月までがベストシーズンだ。

 そこで、韓国南東部・蔚山でできる貴重な体験の旅をご紹介。まずは「回夜ダム人工湿地生態観察体験」だ。

蔚山では回夜ダム人工湿地で生態観察体験

 生態観察体験では、解説係の説明を聞きながら約4.6キロを歩くため、トレッキングシューズやスニーカーを履いた方がいい。木陰が少ないので冷たい飲み物やサンバイザーなどもご用意を。

 回夜ダム人工湿地はもともと出入りが制限されている場所だが、体験期間中だけは中に入ることができる。だが、その期間でも中に入れるのは一日100人と決められている。

回夜ダム人工湿地の入り口

 人の出入りがないためか、湖を囲むように生い茂る木々が生み出す自然景観は目を見張るものがある。湖のほとりを歩いていると、映画の主人公になった気分だ。

 森の中を30分ほど歩くと人工湿地に出る。ここにはハスが約5万平方メートル、アシが12万3000 平方メートルにわたり広がっている。見れば見るほど、その広大さに思わず息をのむ。

回夜ダムは一般人が出入りできず、自然の景観をそのまま保っている

 この湿地にはショウブやアサザといった水生植物約40種が生息している。訪問客には湿地で栽培・加工したレンコン粉やレンコンを無料でサービス。蔚山市内の回夜ダム人工湿地生態観察体験についてのお問い合わせは、蔚山文化観光ホームページへ。参加費は無料だ。

人工湿地にあるハスの花の群生地は、観賞用だけでなく水質浄化の役割も果たしている

■ カエルの鳴き声響く釜山スェミ山生態村

 釜山市東莱区のスェミ山生態村では10月まで「土曜エコ・スクールと湿地生態観察体験」が行われている。また、毎週第1・第3水曜日には児童生徒のための現地観察学習が、第2・第4土曜日には家族連れや個人・団体客などの観察体験が実施されている。

 体験ではカエルやサンショウウオの成長と特徴を調べられるほか、帽子作り体験、木の葉を使ったモザイク作りなどがある。詳しくは釜山市東莱区文化観光ホームページへ。

スェミ山生態村ではカエルやサンショウウオの成長・特徴を調べる生態観察体験ができる

■自然生態が息づく「注南貯水池」

 エサが豊富なため渡り鳥の憩いの場となっている昌原市内の注南貯水池でも、さまざまな体験プログラムが年間を通じて実施されている。体験は、注南貯水池の湿地や自然生態を観察する形式で行われる。詳しくは注南貯水池ホームページへどうぞ。

渡り鳥の飛来地である注南貯水池でも、多彩な生態観察体験プログラムが用意されている

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