イ・スンギが変わった。『九家の書』で「半人半獣」の主人公チェ・ガンチになり切り、涙・怒り・アクション・恋、そして神獣を治める姿など多彩な演技を見せたが、会ってみると輝くような笑顔であいさつしてくれた。

 「死ぬほど大変だったんです」。最終回を迎えた感想を聞くと、イ・スンギはすぐさまそう答えた。「本当に悔いなくベストを尽くしたと思います。どの作品でもベストを尽くしていますが、体力的にもスケジュール的にも分量的にもとてもつらかったけれど、無事に全24話を倒れずに終えられたので本当に良かったって…。それに、頑張った分だけ視聴者の皆さんに評価していただけたようでうれしいです」

 イ・スンギは役作りでダイエットすると同時に体作りをしていたことを告白した。「いっそう細くなったようだ」という言葉に、イ・スンギは「やせたでしょ。日に当たって干からびてしまいました。ホントに。最後はその場に立っているだけでも暑すぎて汗が滝のように流れて…。体力的なこともあって、後半には食事制限をしなくてもやせていきました。実はもともとは太りやすい方なんですが、昨日は夜中の2時にチキンを食べても体重が増えませんでしたね(笑)」

 「戦友に対する愛」とでも言うべきだろうか。撮影がつらかっただけに、イ・スンギは『九家の書』チームを誇りに思っているようだ。「テソ(ユ・ヨンソク)、ゴン(ソン・ジュン)、ボンチュル(チョ・ジェユン)、グァヌン(イ・ソンジェ)、タム・ピョンジュン(チョ・ソンハ)はストーリー上、お互い分かり合えない立場でしょ。でも、『九家の書』が終わってからも人間的なつながりでは持っていこうと言っていました」

 次の出演作品についてはまだ考え中だという。「次でなくてもいいから家族物は一度やってみたいですね。脚本家のキム・スヒョン先生が書くような家族物。そういうドラマで俳優の先輩方と一緒に演技をして学んでいける家族物を一度でもいいからやるのが夢なんです」。だが、『噂(うわさ)のチル姫』(2006年)のファン・テジャ役で既に家族ドラマの経験はある。そう言うと「今ああいった作品に出られるとしたら、もっとうまくできそうだと思って…」と言っておどけた。

 少し前まではバラエティー番組『ハッピーサンデー』の人気コーナー「1泊2日」や『強心臓』で活躍していた。またバラエティーをするつもりはないのか聞いてみると「もちろんあります! 余裕さえあればいつでも出たいのがバラエティー」と話した。

 最後に映画出演の予定を聞くと、もう一度「もちろんあります!」と答えた。そして「トップ・クレジットにイ・スンギの名前を掲げた映画がヒットしなかったらプレッシャーですからね。『10人の泥棒たち』のチェ・ドンフン監督、『グエムル-漢江の怪物-』のポン・ジュノ監督などのように、本当に(映画作りが)上手な監督とご一緒できればいいですね。こういう監督さんが選ぶ方々は皆さん素晴らしい俳優に違いないですから。僕が(クレジット・タイトルで)2番手でも関係ありません。学び取れるところがあるなら一度はやってみたいです」と今後の抱負を語った。

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