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最近の韓国ドラマ 主人公は特殊能力者
【ソウル聯合ニュース】最近の韓国ドラマは特殊能力を持つ人物がよく登場する。これまでも新感覚の時代劇やファンタジードラマなどで超能力者が登場することはあったが、今はジャンルを問わないようだ。
今月末から放送されるケーブルチャンネルtvNの「フー・アー・ユー」(原題、以下同じ)のヒロイン(ソ・イヒョン)と、SBSで8月放送開始の「主君の太陽」のヒロイン(コン・ヒョジン)は、ともに霊が見える特殊能力を持つ。夏らしくホラーの要素を取り込んだ作品で、霊がこの世にとどまることになったいきさつを理解し、親身になるという設定も似ている。ただ、警察ドラマの「フー・アー・ユー」が緊張感をもって真相に迫るのに対し、「主君の太陽」はラブストーリも絡めたコミカルなドラマという。
SBSが現在放送中の「君の声が聞こえる」では、他人の心の声を聞くことができる主人公(イ・ジョンソク)が、国選弁護人のヒロインを助け事件解決の鍵の役割を果たしている。
来月から始まるKBSドラマ「グッド・ドクター」の場合は、超能力ではないが、やはり特殊な能力を持つ人物が主人公だ。自閉症ながら特定分野で才能を発揮するサヴァン症候群の主人公(チュウォン)が、世の中の偏見を乗り越え小児科の専門医として成長する姿を描く。
これらのキャラクターの共通点は、彼ら自身が保護を必要とする存在ということ。特殊能力ゆえにつらい境遇に置かれている。地上波放送局のドラマのプロデューサーは「秀でた能力を持つものの誰かの助けを必要とするキャラクターは、超能力がファンタジーというジャンルを超え、現実的な要素と結びつく上で生じる設定。何でも解決するスーパーマンのようなキャラクターは、普通の人々の共感を得るには限界がある」と説明した。
また、米国ドラマの影響で、視聴者のドラマの好みが多様になったことも要因に挙げられる。あるドラマ評論家は「これまでのドラマは日常的な映像芸術という点で現実性に対する基準が厳しかったが、最近は視聴者がドラマと現実を分けて認識し始めているようだ」と話す。ドラマそのものを楽しむ人が増え、超能力を持つキャラクターだろうと話の筋が通っていればドラマに集中するのに妨げとならないと分析している。