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ニートを減らせ! 昌原市の新たな雇用創出策とは
今年6月3日、国際労働機関(ILO)は「世界労働レポート2013」を発表し、世界の失業率が07年の5.4%から昨年は5.9%に、15年には6.0%まで上昇するとの見通しを示した。
韓国も例外ではない。今年5月に統計庁が発表した雇用動向によると、20代の就業者数は前年同月比で9万人も減少した。
このため韓国政府は今年4月「雇用率(就業率)70%ロードマップ」を発表し、向こう5年間で238の新規職種を創出し、昨年64.2%だった就業率を17年までに70%に引き上げるとの目標を打ち出した。
各地方自治体も雇用創出に向けて積極的に取り組んでいる。ソウル市は雇用創出のために4231億ウォン(約360億円)の予算を投じ、21万人分の雇用創出計画を発表。また京畿道は五つの分野の126の事業に2兆7788億ウォン(約2367億円)の事業費を投じ、12万6000人分の雇用を創出することを明らかにした。
2010年に周辺自治体の統合により新たに発足した昌原市は「雇用創出が最高の福祉」との目標を掲げ、過去3年で4万8646人分の雇用を創出、域内総生産(GRDP)を安定させるとともに、企業体などの雇用創出基盤を整えた。労働者は5974人増え、社会的企業は20社から45社に増加した。
また、昌原市は全国で初めて、今年を「雇用創出および就業元年の年」と宣言し、3月から採用博覧会を毎月定例で開催している。
博覧会は「仕事を探す」ことを目的に、毎月19日に指定された場所でテーマと分野を決めて開催している。今月19日午後2時、慶南昌原科学技術振興院では「つかめ、希望の就職! 跳べ、成功創業!」というテーマで就職・起業博覧会が開催された。
今回の博覧会には韓国資産管理公社、舞鶴、HSG重工業、ハンオルENG、蒙古食品、ドンファン産業など地域の優良企業33社が参加し、人材採用を行った。
参加企業のうち会場で面接を実施した企業は111人を採用し、採用掲示板を通じて履歴書を受け付けた間接的な参加企業は52人を採用、合わせて163人の雇用につながった。
特にこの日は、就職だけでなく起業に関する情報も提供された。慶南地方中小企業庁と昌原市創業保育センター、昌原市一人創造企業ビジネスセンターの専門マネージャーが起業に関する相談、コンサルティング、マーケティング相談、起業資金に関する相談など起業に必要な現場体験の機会を提供した。
一方、統合3周年を迎えた昌原市は今年5月、全国で初めて「雇用創出のための民・官・産・学推進本部」を立ち上げ、14の機関が週3回ずつ合同勤務を実施している。合同勤務を通じ、互いの政策について討論したり、雇用施策を研究したりするなど、雇用に関する統合コントロールタワーを構築・運営している。
また昌原市は、雇用センターと、毎月19日に開催する採用博覧会を通じ、雇用のミスマッチ5837人分を解消するとともに、一人で起業する人のためのビジネスセンター、創業保育センター、サイバー創業スクールなどを運営し、起業が活発に行われるような取り組みを行っている。