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今年話題をさらった「名子役」4人
韓国でその名前を言えば誰でも分かるキム・ヘス、イ・ミヨン、イ・ミヌ、キム・ミンジョン、チャン・グンソク、ムン・グニョン、ユ・スンホ。この7人の共通点とは?
それは子役出身ということ。 5歳前後から演技を始め、大人になった今は、たとえほかの俳優に比べ年齢的に若くても、そのキャリアは20-40年以上のベテランということになる。こうして小さいころから積んできた演技トレーニングのおかげで、同年代の俳優よりも優れた演技力を持つと認められ、現在の韓国をリードする見事な俳優たちとしてすっかりおなじみになっている。
今年はこのように子役から大人の俳優に成長し、20-40年後も抜きんでた演技力で愛されるであろう逸材たちが数多く登場した年だった。
子役たちはこれまでも多くのドラマや映画で主人公の幼いころを演じてきたが、ストーリー上は成長の過程で巻き込まれる出来事やそのきっかけを説明する程度の役割さえ果たしてくれれば十分といえる。しかし、最近では子役たちが見事な演技力を披露、与えられた役以上の表現でそれぞれの実力を証明し、成人俳優に勝るとも劣らない人気を得ている。
子役たちの見事な演技力がドラマ視聴者の注目を集めるや、登場回数は当初予定されていたドラマ1-4話分を大幅に増やして8話分まで出演するなど、序盤の視聴率を支える「屋台骨」にまで存在感を強めている。それは子役の後を引き継いで同じ役の成長後を演じる成人俳優たちがプレッシャーを感じるほどだ。
今回、このまま順調に成長してくれれば「真の名優」になることも夢ではない注目の人気子役たちを紹介したい。
今年子役ブームを巻き起こした大作ドラマと言えば『太陽を抱く月』。そして、このドラマに出演したキム・ユジョン、ヨ・ジング、イ・ミンホ、キム・ソヒョンの4人こそ、韓国の「名子役」を代表する顔となっている。
■ヨ・ジング(1997年8月13日生まれ、15歳)
ヨ・ジングはMBCドラマ『太陽を抱く月』で主人公イ・フォンの10代のころを演じてかなわぬ恋を切々と表現、多くの年上女性ファンのハートをさらった。
2005年の映画『サッド・ムービー』でデビュー、その後も映画『霜花店』『アンティーク~西洋骨董洋菓子店~』、ドラマ『一枝梅〔イルジメ〕』『食客』『ジャイアント』『ペク・ドンス』『根の深い木』などに出演し、その演技力が知られるようになった。
特に08年のSBSドラマ『一枝梅〔イルジメ〕』『ジャイアント』『食客』では演技力が注目され、同年のSBS演技大賞子役賞を受賞した。
子役ながら女心を揺さぶる魅力的な低音と豊かな感情表現、切ないまなざしは成人俳優に勝るとも劣らない。現在放映中のMBC水木ドラマ『ポゴシッタ』では、偶然知り合った少女と恋に落ちる少年時代のハン・ジョンウを演じ、再び年上女性をとりこにしている。
■キム・ユジョン(1999年9月22日生まれ、12歳)
08年SBS演技大賞子役賞(SBSドラマ『一枝梅〔イルジメ~〕)、10年KBS演技大賞青少年演技賞(KBS第2ドラマ『九尾狐伝~愛と哀しみの母~』)、10年MBC演技大賞特別賞子役賞(MBCドラマ『トンイ』『欲望の炎』)…。今年の第4回ピアソン映像フェスティバルで「最高子役賞」などを受賞したキム・ユジョンは、すでに女優歴7年目。落ち着いてしっかりとしたせりふ回しに端正な容姿、繊細な心理描写で名実共に「名子役」の代表格といわれている。
08年のSBS『一枝梅〔イルジメ〕』でハン・ヒョジュの少女時代を演じ、イ・ジュンギの少年時代を演じたヨ・ジングと初共演。そして今年2回目の共演となったMBC『太陽を抱く月』ではヨヌの少女時代を演じ、少年イ・フォン(ヨ・ジング)との胸を焦がすような恋で視聴者をとりこにした。
現在放映中のドラマ『メイクイーン/MAY QUEEN』では数々の悪材料にも屈せず、自分の意志で道を切り開くチョン・ヘジュ役に抜てき。微妙な心理描写や切ない涙、そして見事な方言によるせりふ回しと、その非の打ちどころがない演技で人気を呼んでいる。
■キム・ソヒョン(1999年6月4日生まれ、13歳)
MBC『太陽を抱く月』でイ・フォン(ヨ・ジング)に片思いし、ヨヌ(キム・ユジョン)につらく当たるポギョン役で広く知られるようになったキム・ソヒョンは、07年のKBSの単発ドラマ『10分間、あなたのささいな』でデビュー。その後ドラマ『幻の王女チャミンゴ』『製パン王キム・タック』『いばらの鳥』『チャクペ~相棒~』、映画『破壊された男』などに出演した。
今や最も注目される子役として注目を浴びており、MBC『ポゴシッタ』ではハン・ジョンウ(ヨ・ジング)の初恋の相手イ・スヨン役で甘酸っぱい恋の味を視聴者に思い起こさせている。
イ・スヨンは殺人を犯した父親を持つ少女。いじめに遭い、幼いころは孤独でつらい思いをするという設定だ。その暗い過去を感じさせながらも初恋に震える表情は繊細かつ完ぺきと評判だ。
■イ・ミンホ(1993年6月28日、19歳)
MBC 『太陽を抱く月』ではヨヌ(キム・ユジョン)をめぐり、間もなく王になる弟イ・フォン(ヨ・ジング)と三角関係に陥る陽明君を演じた。思いを寄せながらも恋がかなわず挫折するが、自分の心の傷よりも愛するヨヌのことを心配するけなげさを演技で表現、「役作りの完成度はヨ・ジングが演じたイ・フォンを上回っていた」とも評された。
このほどクランクアップした映画『ランニングマン』では、殺人容疑をかぶせられた父親の汚名を晴らすため、孤軍奮闘する息子ギヒョク役を熱演している。
『ランニングマン』は2013年前半に公開予定。イ・ミンホは現在、次回作に向けて充電中だ。