【ソウル聯合ニュース】韓国がタイや中国、インドネシアと共同企画したアーティストが相次ぎ誕生している。

 K-POPアーティストを育てる韓国のカルチャーテクノロジーがアジアへと広がり、韓流ブームは新たなステージに入った。

◇タイのNatthew、中国のTimeZ…

 タイの人気歌手Natthewが15日、韓国のケーブルテレビチャンネルMnetの音楽番組「MCountdown」で韓国デビューを果たした。

 韓国のエンターテインメント大手CJ E&Mの音楽事業部門と、タイ大手財閥CPグループ傘下のトゥルーミュージックが共同で投資した。CJ E&Mは、アジアの実力あるアーティストをK-POP制作システムによって世界的なスターに育てる共同プロジェクトに取り組んでいる。

 Natthewのデビューシングルは、数々のヒット曲を生んだ韓国の作曲家が手掛けた。韓国の人気グループBEASTがラップを担当し、ミュージックビデオにはBrave Girlsのソアが出演した。

 Natthewは「韓国を訪れた外国人歌手としてではなく、韓国のファンに認められることが目標。タイと韓国の文化交流に寄与し、両国で活発に活動する歌手になりたい」と抱負を語った。

 また、CJ E&M音楽事業部門は中国のプロダクション、スーパージェットエンターテインメントとの共同投資で、男性グループのTimeZをデビューさせた。約2年越しの企画で、メンバーは韓国人2人と中国人4人。先月18日に中国語のデジタルシングルを韓中で同時リリースし、Mカウントダウンでデビューステージを飾った。中国側は「K-POPの洗練したスタイルになった中国語の曲が韓国では新鮮に聞こえると判断し、思い切って中国語版だけにした」と説明。K-POPで立証された韓国の優れた歌手養成システムと、中国の情緒に響く音楽の結びつきによる成功を期待しているという。

 韓国のプロダクションのレインボーブリッジエージェンシーとインドネシアの企画会社YSメディアの協力で、男性グループS4も誕生している。先月デビューシングルを楽曲配信サイトのiTunes(アイチューンズ)で公開した。インドネシアのオーディション番組で選ばれたインドネシアのメンバー4人は韓国でレッスンし、韓国人作曲家のプロデュースでインドネシア語版と英語版をレコーディングした。韓国ガールズグループ4Minuteのヒョナがラップで参加した。

◇韓国の養成システムが双方向交流に一助

 K-POPは韓国のアーティストと曲を海外に輸出する初期の段階から、韓国とアジアのプロダクションが協力し、K-POPの歌手養成システムとプロデューシングシステムを通じ現地のコンテンツを披露する方向へと、一層進化した段階に入ったと評価できる。

 CJ E&M音楽事業部門のアン・ソクチュン代表は「これからは現地アーティストをわれわれの企画力と制作システムで育てるという、コンテンツの現地化が必要だ。コンテンツに対する権利や何語で歌うかは重要ではない。Kカルチャーが溶け込んでいればよい」と説明した。

 アジアのプロダクションが韓国と組むのは、体系化されたK-POP歌手養成システムが優秀なためだ。Natthewの場合、韓国でレッスンしたことで歌やダンスの技量が大きく伸びたとされる。

 インドネシアのメディアは、インドネシアのクリエーティブ産業が韓国から学ぶ点は多いと評価しているという。

 韓国のシステムは数年前から、アジア各国でベンチマーケティングの対象となっている。韓国のアーティストを研究するほか、韓国でレッスンを受けたりミュージックビデオを撮影したりするケースも増えた。

 専門家らはこうした協力コンテンツが、韓国から海外への一方向だった韓流ブームのパターンを双方向の交流へと発展させる役割を担うものと期待を寄せる。

 ただ、これらの歌手が韓国で人気を得られるかは不透明だ。韓国のあるレコード会社の代表は「韓国のプロダクションが手掛けたグループに海外派メンバーがいるのは自然なことと受け止められているが、言語の面からか、外国人歌手の登場に対しては関心が薄い」と話した。

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