『シークレット・ガーデン』『キング~Two Hearts』などドラマに映画に大活躍のトップ女優ハ・ジウォンが2日、主演映画『ハナ~奇跡の46日間~』(原題:『コリア』)の東京特別試写会の舞台あいさつにムン・ヒョンソン監督とともに登壇した。

この映画は、1991年に千葉県で開催された第41回世界卓球選手権大会に、史上初めて南北統一チームとして参加した選手たちの熱い友情と戦いの「46日間」を描いた感動の実話を基にした作品だ。

ファンの大歓声に迎えられ笑顔で登場したハ・ジウォンは、「この作品が日本で上映することができて胸がいっぱい」と喜びのあいさつ。ムン監督は、「この実話は、映画よりももっともっとドラマチックだと思った。21年という時間が経過したが、当時の人々が感じた感情を、状況を振り返ってみることに意味があると思い、この作品を作ろうと思った」と制作の経緯を語り「舞台となった日本の観客にお会いすることができて、感謝でいっぱい」と感慨深げだった。

リアルで迫力の卓球シーンを繰り広げたハ・ジウォンは「10年以上選手生活を送らなければ国家代表選手にはなれないのだが、わたしたち俳優は6カ月で国家代表にならなければならず、体がもう無理、というほど努力したし、けがもした。1日の休みもなく、撮影とトレーニングを続けたが、誰ひとり仮病を使うこともなく頑張ったので、あのような本物のような卓球の試合になり、皆さんが集中できたのではないかと思う」と語った。

さらに「わたしたちは、映画の中で汗をびっしょりかいているが、本物の汗。1カ月の間、体育館の中で試合のシーンを撮ったが、体感温度が50度を越えていた。そんな中で俳優とスタッフが撮影をしたのだが、さまざまな悪条件を克服しながら、汗と情熱がなければあのような作品はできなかった」と苦労を明かした。「そのようにしてひとつになったから作り上げられた。そんなまごころが日本に来ることができて胸がいっぱいで、わくわくする。気分がとてもいい」と満足感を示した。

ムン監督は、「1991年当時、国際卓球連盟の会場だった故・荻村伊知郎さんの偉大なる考えがあってこの話が生まれた。卓球と映画でもう一度皆さんに感動を与えられればと思う」と語った。荻村氏は当時、卓球を通じ、世界の国々の融和と相互理解を図る運動をしており、彼の発案と尽力で南北統一チームが実現、南北融和の象徴的存在として大きな注目を集めた一件だった。「21年前、この日本で小さな統一を成し遂げたが、その日本でこの映画を公開することができ、感謝するとともに光栄に思う。映画の持っているまごころ、真実味が皆さんの心に近づいていって、心を温かくしていく映画になればと思う」と締めくくった。

そしてハ・ジウォンは、熱心なファンの声援に、映画のPRに加え「ファンの皆さんが朝早くから待っていてくださって、感謝しています。皆さんにとても会いたかったです」とキュートな笑顔全開で声をかけ手を振ると、会場からはさらに大きな声援と拍手が送られた。

ハ・ジウォン、ペ・ドゥナが主演した感動のスポーツ・エンターテインメント・ムービー『ハナ~奇跡の46日間~』(配給:株式会社SUMOMO)は2013年春ロードショー公開。

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