「小憎らしい小じゅうとめ」。女優オ・ヨンソのことだ。視聴率40%台をマークし、先月終了したドラマ『棚ぼたのあなた』(KBS第2)=パク・チウン脚本、キム・ヒョンソク演出=のファンが付けた。嫁の「公共の敵」になったが、それだけ印象が強烈だったということだ。わがままそうだが、ピチピチの新世代らしい演技。オ・ヨンソは「第2のキム・ヒソン」と注目された。華やかなのにクールなルックスも一役買っている。シンデレラの誕生。しかし、オ・ヨンソは一足遅れ、『棚ぼた…』のパン・マルスク役で花を咲かせるまで10年待った。2002年、中学3年生のときにガールズグループ「Luv」でデビュー、『四捨五入』『トンイ』『キム・マンドク~美しき伝説の商人~』『童顔美女』などの作品に出演したが、スポットライトを浴びることはなかった。「女優をやめようとも思いました。本当にこの道でいいのかと何度も思い悩みました」。オ・ヨンソは若いころから待つということを学んだ。今年25歳。その素の姿は、思ったより普通で平凡だった。「今も親にお小遣いもらっています。『棚ぼたのあなた』が始まったころは月30万ウォン(約2万1000円)もらっていました。今はCMに出演したりしているのでもう少しもらっていますけど(笑)」

■「パン・マルスク役にプレッシャー…負けないように頑張りました」

『棚ぼたのあなた』パン・マルスク役:「競争率は100倍以上でした。わたしもオーディションを2回受けましたが、連絡がありませんでした。いいキャラクターの役だったので逃したらダメだと思い、もう一度オーディションを受けさせてほしいとマネージャーに頼みました。役が取れるまでチャレンジして、ダメならあきらめようと思って…。それで挑戦したところ、連絡が来たんです。でも、いざ演じてみると、そのプレッシャーといったら相当なものでした。制作スタッフがドラマの登場人物の中でも特に大事にしている役の一つだったため、ものすごいプレッシャーでした。強烈なキャラクターなので負けまいと頑張りました。カン・ブジャさん、ユン・ヨジョンさん、キム・ナムジュさんといったベテラン方や先輩方と演技をするので、迷惑をかけないようにと思って必死の思いで望みました。そんな風に役に入り込んでいたため、周囲の人たちから『パン・マルスクは小憎らしい』と言われると、本当に私が悪口を言われているような気がして傷付きました。単なる『小憎らしい』ではなく、ハチャメチャだけどキュートにも見える演技はどうやったらできるのかと悩みながら演じていました。

■「ぜいたく女? 桑の実取って草ぶきの家で育った田舎者」

「田舎者」:パン・マルスクという役のせいか、わたしのことをぜいたく者だと思っている方がいるようですね。ドラマが終わって『何をしようかな』と言っていたら『ショッピングに行かなければならないんじゃないの』と言われました(笑)。実際のわたしはパン・マルスクのように派手ではありません。普段はジャージにスニーカーが好き。飾り立てるのはあまり好きな方ではありません。『クールな都会の女』と言われていますが、本当は地方の出身。慶尚南道昌寧郡で育ちました。草ぶきの家で暮らしたこともあります。友達と桑の実を取って食べていました。ソウルの中高生の修学旅行先が慶州なら、うちの地元ではソウルに修学旅行に行きますから。中学生のときに歌手になろうと思ってソウルに行くまで、田舎で育ちました。頑固そうに見えますが、実はボーッとしています。他人に嫌だと言うこともあまりありません。怖がりだし小心者。歌手デビューしたときは、みんなに『話せないのかと思った』と言われました。小さいころから口数は多くありませんでした。子どもだったので、地方出身者が方言を話したらどうなるのか…と考えると委縮してしまったのでしょう」

カン・ミンヒョク(CNBLUE):CNBLUEのカン・ミンヒョクさん演じるチャ・セグァンと『別れろ』という書き込みを見て傷つきました(笑)。カン・ミンヒョクさんは私より4歳下。でもお兄さんみたい。実際にはぶっきらぼうそうでちょっと怖い感じもします。2人とも役にハマって、いろいろとぶつかり合ったこともありました。カン・ミンヒョクさんはわたしのことをマルスクと呼んでいました(笑)。カン・ミンヒョクさんと恋人同士を演じていると、笑えないこともありました。カン・ミンヒョクさんは男性としてはとても顔が小さいので、みんなわたしの顔が大きいと思っていたそうです。そういうのって地味にストレスになりますね。だから、わたしのことを実際に見た人の中には『思ったより顔が小さいですね』という人がけっこういます。

■「『私たち結婚しました』出演、ビックリするかも」

『私たち結婚しました』:MBCのリアリティー番組『私たち結婚しました』に、イジュン(MBLAQ)さんと新カップルとして投入されました。パン・マルスクではなく、わたしの素の姿をお見せできるのでは…と思って出演を決めました。皆さんビックリなさると思います。バラエティーとは違い、ドラマでも映画でもいいからひょうきんな役がもう一度やりたいですね。楽しい作品がしたい。まだ次回作の予定はありません。まずは『結婚』に専念するつもりです(笑)。

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