先日、日本で初のショーケースを開催したボーカルグループ「5tion」(オーション)。若手K-POPグループのショーケースの話題は毎月のように聞くが、デビューして12年目になるグループの初進出ということで、興味深かった。しかも、5tionは、メンバーの交代や兵役などを経て、2006年以降は活動を停止していたグループだ。2012年、新メンバー2人、と元のメンバー3人の5人で「新生5tion」として再び音楽シーンに戻ってきた彼らにインタビューした。

―グループを復活させる決め手になったものは何だったのでしょうか。

ヒョン「それまで事業だったり、ミュージカル、俳優などの個人活動をしていましたが、やっぱり全員音楽が好きなので『もう1回やろう』と以前から話してたんです。カインが他のメンバーにいつも連絡を取っていたので、『今、みんなのタイミングがいい時』だということで、カムバックを決めました」

―カムバックにあたり、皆さん改名されました。その理由と名前の由来を教えてください。

カイン「改名の理由は、皆さんに覚えてもらいやすくしたかったのと、久しぶりの活動で変わったことをアピールしたかったからです。韓国でも新しい名前で活動します」

ヒョン「僕の本名がイ・ヒョンなので、単に苗字を取って『ヒョン』にしました。一番能がないです(笑)」

ロイ「韓国アニメ『ロボカーポリ』の主人公にロイという名前がいます。僕も負けないようにもっと頑張ろう、という意味を込めて『ロイ』としました」

ジュエル「僕は名前を付けてくれる所(占い師)で『ポソク(宝石)』と付けてもらいました。海外の人にも覚えやすいものにしようと、英語で『ジュエル』にしました」

レン「本名がクリスなんですが、韓国にクリスという芸能人がたくさんいるのと、あまり良い意味ではない、と周りに言われたので、短くて呼びやすい名前の候補を出し、その中から『レン』を選びました」

カイン「僕の名前なんですが、どうしても決められず悩んでいる時に車の洗車に行ったんですよ。そこに『IN』の文字が見えて、ふと車の『CAR』を付けて『CAR IN(カイン)』が浮かんで…呼んでみたらカッコイイし、雰囲気もいいし、周りからも好評だったので決めました。(メンバーらは大笑いしながら『今日、初めてその理由を聞いた』とコメント)僕はメンバーの中で強いイメージを持たれてますが、本当はかわいいキャラなんですよ」

―レンさん、ジュエルさんは新メンバーですが、加入の経緯を教えてください。

レン「昔から5tionは人気グループで、その時は学生でアメリカにいましたが、かっこいいグループだと思ってよく聞いていました。韓国に戻り作詞家として活動しているときに5tionのメンバーと知り合って、5tionで新メンバーを探していると聞き参加することになりました」

ジュエル「元々音楽活動をしていて、5tionとは知り合いだったのですが、カムバックするということで、新メンバーのオーディションもしていましたが、メンバーが『知っている人とやりたい』ということで、僕も参加することになりました」

カイン「メンバー全員が、音楽活動を通じて互いを知っていました。新しい5tionのために音楽活動をしているいろいろな人に会いましたが、この二人は元の5tionのイメージにもピッタリで、二人共背が高いし(笑)。そういう意味でもスカウトしました。ジュエルは189センチ、レンは185センチなんです」

―新生「5tion」のPRポイントは。

カイン「ジャンルの区別なく、いろいろな音楽を紹介し、世間よりも一歩先の音楽をするグループでありたいです」

―日本活動をしようと思った理由は。

カイン「韓国から近く、似ているところが多くて違和感なく、文化も似ているので、互いに分かりあえる気がしました」

ヒョン「今回のアルバムコンセプトが、韓国よりも日本に受け入れられるのではと思っていました。今後は韓国よりも日本でのほうがライブ活動が多くなると思います」

―日本に来る前と後で、思っていたのと違ったことなどはありますか。

カイン「元からラーメンが好きなんですが、『トマトラーメン』をみんなで食べに行ってすごくおいしかったんです。日本の食べ物は、カステラもそうですが、コンビニで売っているものまですべてがおいしいです」

ジュエル「それぞれが日本に良いイメージを持っていましたが、今回感じたことは、日本人は親切で温かい心を持っていると感じたことです。自分たちが今後活動する際に、今後は今回学んだ親切心や温かい心を自分たちが皆さんに見せていきたいです」

―日本で行きたいところはありますか。

ロイ「温泉に行きたい! それと秋葉原に行きたいです。子どものときからゲームが好きで、お年玉をもらうと兄と日本のゲームを良く買って遊んでいたくらいゲームが好きなので、秋葉原に行けばたくさんあると聞いたので行きたいです。でも好きですが、ヘタです(笑)」

レイ「遊園地が大好きなので、東京ディズニーランドに行きたいです。アメリカでは行っているんですが、アメリカと同じですか? ディズニーシーに行ってみたいですね。ここから近いですか?」

―最近のK-POPブームについて、どう思いますか。

ヒョン「ブームというよりも、みんなが頑張っている姿を見て好きになってくれたのではと思います。5tionも努力して、5tionだけの魅力もアピールして活動したいと思います」

カイン「たくさんの後輩たちが日本で活動しています。音楽やドラマなどで彼らが頑張ってくれたので、文化的に韓国が近くなっていると思います。僕たちも先輩として頑張らなければと思います」

―今後の活動予定を教えてください。ソロ活動はどうされるのでしょうか。

ヒョン「日本のファンの皆さんが待ってくださっていたので、今度はもっと大きな場所でライブがしたいし、とにかくたくさんライブをしたいです。今はみんな、個人活動は休止して頑張っています。そして5tionとしての魅力をアピールしながら、機会があれば個人活動も考えたいと思います」

 音楽のキャリアも人生経験も豊かな5tion。「大人」の魅力と熟練した音楽で、若いアイドルたちとは一線を画したボーカルグループとして再生を図る5tionの活動に期待したい。

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