大学生たちは期末試験が終われば夏休み。会社員たちも待ちに待った夏休みシーズンの到来だ。

 今回はリーズナブルな旅を楽しみたい人たちのために、手ごろな予算で満足できる旅行情報をお届けする。今回の旅先に選んだのは仁川市の江華島だ。ここは山あり、海あり、遺跡ありと観光スポットが満載で、どの世代の人にも満足していただけること間違いなし。特にソウルからアクセスがよく、日帰りまたは1泊2日の旅行先としてオススメだ。

 早速旅の計画を立て、公共交通機関を利用して江華島に到着したら、島内での移動手段が必要になる。少々体力はいるが、「自転車」はいかがだろうか。江華島の観光スポットは距離があまり離れていない所が多く、自転車がとても便利。また、自転車専用道路も整備されており、1日1万ウォン(約700円)以下のレンタル料もお得だ。レンタル場所はターミナルの近くにあるため、歩いて行ける。

 江華島の観光スポットは多種多彩。しかもほとんど手ごろな入場料で見学でき、無料という所も多い。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されている江華支石墓は無料で見学することができ、江華島の歴史や生活が分かる江華歴史博物館の入場料は大人1500ウォン(約105円)だ。

 また、江華島は外国勢力の侵略に立ち向かった護国遺跡地が島の至る所にある。中でも甲串●台(●=つちへんに敦)、広城堡、草芝鎮、徳津鎮、高麗窮地などが有名だが、入場料は大人700-1100ウォン(約50-70円)程度だ。また、有名な陣地5カ所を回ることができる戦跡地一括観覧券2500ウォン(約175円)を購入すれば、よりリーズナブルに遺跡を巡ることができる。

 江華島では山と海が共存している。山なら塹星壇(史跡第136号)や、美しい景観で有名な摩尼山がオススメだ。週末は大勢の山歩き客が訪れる。山道がよく整備されている上、遮る物が一つもない頂上から西海(黄海)のパノラマ風景が一望できるため、人気が高い。入場料は大人1500ウォン(約105円)だ。

 海なら東幕海水浴場が有名。摩尼山の南端に位置し、ビーチは幅100メートル、長さ200メートルの広い砂浜。松の木に囲まれ、天の恵みとも言える自然環境だ。また、引き潮時に現れる広大な干潟は世界4大干潟の一つとして知られており、家族やカップルでカニ捕り、潮干狩り、泥パックを楽しむこともできる。その上、東幕海水浴場は入場料はもちろん、トイレ・シャワー・駐車料まで全て無料というのがポイントだ。

 旅行先で地元のおいしい名物料理を逃す手はない。江華島ならではの味、それは「ムクパプ」だ。ムクパプの「ムク」は「トトリムク」(ドングリのでんぷんをゼリー状に固めたもの)、「パプ」はご飯。トトリムクは消化がよく、低カロリーだが満腹感があり、ダイエットにうってつけの食材だ。このトトリムクとご飯に冷たいスープを入れて食べる一品は、夏ならではの味と言えるだろう。島のあちこちにムクパプ屋があり、値段は通常6000ウォン(約420円)前後だ。

 ほかにも、手ごろな値段ででおいしい料理をお探しならククス(素麺、または細めのうどん)はいかがだろう。ククスは昔から庶民の料理だったが、栄養豊富でおなかがいっぱいになるため旅行先でのメニューにはピッタリ。値段も3500ウォン(約250円)からとさまざまで、節約旅行をご希望の方にはぜひオススメの一品だ。レストランは市外バスターミナルの近くにある「チョンス麺食堂」や、伝灯寺近くの「摩尼ククスカフェ」がある。値段は摩尼ククスが3500ウォンだ。

 観光スポットとグルメスポットの次は、宿泊先を見てみよう。江華島には数多くのモーテルやペンションがある。宿泊費は4万-10万ウォン(約2800-7000円)ほどだが、それ以上の宿もある。節約旅行の方には満足しがたい価格だ。だが、わずか2万ウォン(約1400円)で宿泊先を確保できる所もある。それは「江華ゲストハウス」だ。

 費用は宿泊施設の区分によって異なるが、シングルベッドが使えるドミトリールームは1人2万ウォンで、一人旅に人気がある。また、体によい黄土の壁の部屋も2人で3万ウォン(約2100円)とお得だ。

 この夏、日常の喧騒(けんそう)を離れて、江華島を訪れてみるのはいかがだろうか。少し時間をかけて調べてみると、リーズナブルな旅行を楽しめる場所が韓国各地にある。


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