今春、映画界では特に30代の女優たちの活躍ぶりが目立っている。90年代後半から2000年代前半にデビューした、いわゆる「X世代」を代表する女優たちが2012年、映画界の宝に成長した。30歳、女性であれば悲しむ人もいるこの年齢で、真の役者に生まれ変わっている女優たちの活躍が期待される1年だ。

 今年で満30歳になったキム・ミニはX世代、ファッションリーダーのイメージが強い女優だった。そんな彼女が30歳になって変化した。映画『火車』で、イ・ソンギュンより出番は多くないものの、印象的な演技を披露し、好評を博した。興行面でも成功し、演技力と興行力を兼ね備えた女優となった。

 同じく30歳のハン・ガインは映画『建築学概論』で大きな人気を博している。35歳のバツイチの感情を20代のハン・ガインが演じることができたのか。30歳の人妻ハン・ガインは、2004年の『マルチュク青春通り』より安定した演技を披露し、観客に初恋の思い出を蘇らせた。

 コン・ヒョジンも30代を代表する女優。キム・ミニとともにファッションリーダーとして認められているコン・ヒョジンは、早くから演技力を評価されていた。常に「個性派女優」という肩書きが付いて回っていたコン・ヒョジンは30歳を過ぎ、「ロマンチック・コメディー・クイーン」に浮上。まさに大器晩成型だ。

 今年33歳になるイム・スジョンも、気難しい人妻に変身した。5月17日から公開の映画『わたしの妻のすべて』で、これまでのキュートで純粋なイメージを払しょくし、毒舌を吐くおばさんにイメージチェンジした。

 1978年生まれのハ・ジウォンは名実ともに映画界最高の女優に成長した。ドラマ『学校2』で少女だったハ・ジウォンは34歳になる今年、映画『コリア』で卓球選手を演じた。元卓球韓国代表の玄静和(ヒョン・ ジョンファ)選手役を演じたハ・ジウォンは、撮影現場をまとめて引っ張り、若い俳優たちの手本となった。

 31日から公開される『チャ刑事』のソン・ユリも、今年で31歳。アイドルFin.K.L.(ピンクル)時代、女子高生だったソン・ユリは、いつの間にか今回の映画で、何かが足りないおっちょこちょいなデザイナーを演じた。ドラマ『ロマンスタウン』などを通じて、徐々に演技力を認められているソン・ユリにとって、今年は女優として大事な分岐点になりそうだ。

 30歳を超え、さらに熟した演技を披露している女優たちのおかげで、今年の映画界はますます楽しみだ。

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