写真=クォン・ウク記者

 アイドル歌手になったり、女優になったり。その気になればどちらでもなりたい方になれるし、与えられた役割はきっちりこなす。

 17歳の少女スジのことだ。ガールズグループmiss Aからデビューしたのが2010年7月。昨年初めにはドラマ『ドリームハイ』に出演して女優として成長し、今春には映画『建築学概論』でヒロインの10代のころを演じ、観客250万人のハートをつかんだ。

 レッスン生期間も約1年と短い。アイドルのほとんどが平均5年、長ければ7年もレッスン生生活を送っていることを考えれば運がいいのだろう。始まりも、成長のスピードも速かった。演技は特に習ったことがない。

 「うれしいけど、怖いです」。意外だった。「早ければいいというものではないと思います」。けっこう大人な面もあるのだ。

 「miss Aでデビューしたとき、実は本当に大変でした。準備不足だという思いでいつも不安でした。今ですか? ましになったといえばそうかもしれません。悪くなることはないでしょ? 『ドリームハイ』のときは夜遅くに撮影を終え、事務所のリハーサル室で明け方までダンスの練習をしました。演技はほとんど現場で覚えました。持っているものが何もないので怖いです」

 スジとのインタビューは午前8時、ソウル・汝矣島にあるイーデイリーのオフィスで行われた。miss Aの活動で映画のプロモーションが後回しになり、今になって1日9本ものインタビューを受けているという。

 「準備不足」「実力を磨かなければ」…。スジはインタビューの間ずっとこうした言葉を繰り返していた。

 それでも、「白紙のような状態だったので、乾いたスポンジのように歌も演技も吸収できたのかもしれません」と自身が思う成功の理由を語った。

 演技はドラマ1本、映画1本だけ。共演者にも恵まれた。『ドリームハイ』でキム・スヒョンと、映画『建築学概論』ではイ・ジェフンと共演した。「どっちの方が好き?」とよく聞かれるそうだが、スジはしばらく考えて「どちらも好きです」と笑った。

 「2人ともとても心配してくださいました。2人がいなかったら『ドリームハイ』も『建築学概論』もこれほどの結果が出なかったでしょう。(2人とも演技が理想的だが)演技以外の部分では、一重まぶたの男性が理想のタイプなんですが、2人ともそうでしょ? スヒョンさんは顔が本当に小さくて、ジェフンさんは鼻がすごく高いんです。2人ともイケメンです」

 答えが今ひとつ…と言うと「個人的にはスヒョンさんの方と、少し、ほんとに少しだけ仲がいいです」と言った。

 スジは確かに「恐ろしい10代」だが、「無謀な10代」ではなかった。「これといった才能はありません。歌も演技も好きだから、本当に一生懸命頑張るだけ。あのまま『スーパースターK3』のオーディションに出ていたら予選で落ちていたでしょう(スジはこのオーディション番組の光州オーディションに参加してJYPエンターテインメント関係者の目にとまり、miss Aのメンバーに抜てきされた)」と、常に控えめだった。

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