キム・ミンジュン写真=(C)Kim Yoo-Chul

 ドラマ『ロマンスタウン』は金持ちの家で働くスングム(ソン・ユリ)ら家政婦たちの物語。富豪たちの住む町「一番街」で彼女たちと周囲の人々との生活を描いている。そこで、有名な画家の孫で、祖父の遺作を売って優雅な生活を送る独身貴族ヨンヒ役を演じたキム・ミンジュンに話を聞いた。

―このドラマに出演を決めた理由は。

「シノプシスを見た時から撮影が楽しみでした。どんな展開になるのか想像もつかなかったからです。脚本家への信頼もありましたし、共演する役者さんたちとウマが合うような気がして。それに自分の役にとても興味を持ちました。面白い役柄だったというのが一番の理由ですね」

―どんなキャラクターですか。

「今までに演じたことのないキャラクターでした。僕が演じる役というと愛と運命に翻弄されるような暗くて重たい役が多いんです。だけどこのヨンヒというキャラクターはちょっと変わっている。世間離れしたところがあるんですよ。いつも自然体でいられる男。『ロマンスタウン』の中で一番自由な人物じゃないかな。魅力的でした」

―ミンジュンさんとヨンヒの似ている点はありますか。

「たくさんあります。監督から特別な指示がないかぎり自分の好きなように演じました。せりふを言う時、台本にト書きがない場合でも自然にジェスチャーを付けたりしました。台本にない部分の解釈も試みたんです。その過程で共演者たちとの調和も生まれました。共演者との意見交換が今までで一番 多かったかもしれない。共演者同士でいろいろ話し合って演技するんです。それを監督が判断しながら撮影を進めました」

―ソン・ユリさんとの撮影エピソードを教えてください。

「このドラマは現実離れしています。ソン・ユリさん演じるヒロインは金持ちの家の家政婦なんですよ。こんな美人が家政婦なんてちょっと考えられませんよね(笑)。家政婦なので料理のシーンがあるんですが、実はユリさんは料理が苦手なんです。包丁をうまく使えないので、家で必死に練習してきてました。よく彼女をからかいました。『僕のほうが料理がうまい』って(笑)」

―その料理は食べましたか。

「彼女は切るだけで、あとはスタッフが作るんですよ。でも実はあまりおいしくない(笑)。
まずくても、おいしそうに食べないといけないんです。でも楽しい撮影でした」

―ミンジュンさんはモデル出身でおしゃれなことで有名ですが、このドラマでもカッコよさが目立ちました。ヨンヒのファッションでこだわったことはありますか。

「最高のスタッフを求めました。スタイリストが重要だと思ったんです。服装や髪形はキャラクターの個性を表現する大事な要素ですからね。やぼったく見えないよう気を使いました。服装には着る人の哲学や思想が反映されると思うんです。ヨンヒは世の中に対して斜に構えている、一見いいかげんな人物に思えますが心のどこかに鋭さを持った人間なんです。それを服装で表現しました。彼はビジネスマンではないので、自由で個性的なスタイルを自分なりに追求しました。それができたのはスタイリストのおかげです」

―個性的なアイテムは?

「ヨンヒらしさが出ているのは靴ですね。男性があまり履かないような靴を選んだりしました。それから、ある程度シワのある服を着ました。ゴヌ(チョン・ギョウン)はビジネスマンで堅い感じがするけど、ヨンヒはソフトなイメージ。だから肩のラインがなだらかなラフなスタイルでまとめました。レイヤードスタイルにしたり、カーディガンを羽織ったりして、ソフトな感じを出しました。演技はいまひとつですが、外見には大満足です(笑)」

―オフはどのように過ごしますか。

「僕は休みに入ったら何も計画を立てません。思いつきで行動しますね。急に思い立って劇場に行ったりします。休みの時は自由な気分を味わってます」

―外出派ですか?

「家にいるのも好きだし外出も好きです。その時の気分次第ですね。撮影がきつかった時は、しばらく家でゴロゴロしてますね。エネルギーを補充したい時は旅行に出かけます。日本へもよく行きます」

―日本のどこへ行きますか。

「安らげる場所。僕はどちらかと言うと自然が好きで普段は山や海へ行くんです。自然の香りが好きなんですよ。だけど日本の場合は別ですね。東京は大都市だけどとても安らげるんです。その理由は分かりません。六本木とか、その隣の西麻布も大好きな街です。自由が丘でのんびり過ごすのもいいですね」

―徒歩でぶらぶらするんですか。

「主に自転車で回ります。電車やバスにはあまり乗りません。韓国でも、晴れた日は自転車で移動します。たいてい仕事や約束には自転車で行ってますね。車だと渋滞に巻き込まれますから(笑)」

―もし宝くじで100 億ウォン当たったらどうしますか?

「撮影の初日にみんなで宝くじを買ったんです。みんなハズレでしたけどね。もし当たったら80 人のスタッフで分けることになってました(笑)。個人的には買いません。すでに十分幸運に恵まれてますから。もし宝くじが当たるほどの幸運が訪れるとしたら、お金ではなくチャンスを与えてほしいです」

―仕事の?

「仕事もそうですが、幸せを得るチャンスを。お金には代えられない大切なものがあれば宝くじには当たらなくていいんです。でももし当たったら、世界一速い車を買って残りは社会に還元します」

―今 夢中になっていることは。

「現在撮影中の映画ですね。今はその作品に没頭してます」

―今後 どんな作品に出たいですか。

「まだ挑戦してないジャンルの作品ですね。地球上には驚くほどたくさんの人がいますよね。すべての人にそれぞれ違ったドラマがあって、人の数だけキャラクターがあることになります。永遠に尽きないですよ。自分の頭の中で希望のジャンルを限定してしまうと、今後出演作品を選ぶ時に悪影響を及ぼすと思います。どんな作品も受け入れる容量を空けておきたい。それに韓国の作品にこだわる必要もないと思っています。これからは外国語もたくさん勉強するつもりです。早く国際的な感覚を身につけて、外国の作品にも挑戦したいです」

『ロマンスタウン <ノーカット完全版>』は3 月20日、コレクターズ・ボックス1&2とレンタルVol.1~10が同時リリース。公式Facebookページ(http://www.facebook.com/romancetown.JP)にて特別企画も実施中だ。

ドラマ写真
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