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 5日、映画『マイウェイ 12,000キロの真実』の日本公開の大ヒットを祈願しカン・ジェギュ監督、チャン・ドンゴン、オダギリジョーが「書き初めイベント」をザ・ペニンシュラ東京にて行った。

 昨年末に同映画が韓国で公開され、昨年の大みそかは釜山で舞台あいさつを行うなど年末年始もプロモーションを精力的に行った3人は、この日から舞台あいさつなど日本でのプロモーションもスタートさせた。

 2月に開催される第62回ベルリン国際映画祭<パノラマ部門>への招待出品にも決定し、カン・ジェギュ監督は「これから世界の人たちに紹介することになる。人と人、人間と人間の関係において正直に素直になって心を開きひとつにするということが大切、というメッセージを持っている映画」と語った。

 「商業的な大作が三大映画祭に選ばれるということはあまりあることではないと思う。アート性や監督の技量を評価いただいたと思っている。自分が参加できて光栄だった」とオダギリジョー。

 チャン・ドンゴンは「ヨーロッパの観点から第二次世界大戦を見て、ヨーロッパの人の視線から戦争映画が作られてきたが、東洋人の視線から見た第二次世界大戦の映画は新鮮に映るのではないかと思う。ベルリンはこの映画に密接な関係がある場所だと思うので非常にうれしいと同時に、ヨーロッパの観客にどのように映るのか気になる」と話した。

 また、「『夢と希望、厳しさに耐えて、立ち向かい克服する』映画。今、国際的に見ても非常に厳しい時代に生きている。この映画の中で描かれている戦争というのは厳しさの1つの象徴。厳しい戦争を克服する2人の主人公を通し、日本で自然災害に見舞われた多くの人たちにこの映画が少しでも希望を与えられれば」とメッセージを伝えた。

 さらにオダギリジョーは「日本と韓国は微妙な関係が続いてきて、お互いが踏み入れない、越えられないでいる。監督が戦争当時の日本と韓国の友情を描くということは、どれだけ挑戦的で、誰も触れようとしなかったことを映画化したかということに意味があると思う。映画を作った監督はたいした人」と監督に敬意を払った。

 そして、「この時代に監督が勇気を持ってこの作品を作ったことを素晴らしいと思う。映画は自分が立っているポジションによって見方が変わってくると思うし、歴史的な背景を持っている映画なので見る人の見方によっては違う受け止め方をされると思う。日本の観客がどのように見てくれるのかが気になります」とチャン・ドンゴンも率直に心情を話した。

 なお、この日は「書き初めイベント」ということで、書道家の山口真理子氏が登壇し映画を見て「監督が描きたかったのは、人と人の絆だと思う」と言うと、「絆」の文字を力強く書いた。3人は甲骨文字で書かれた「辰」の文字に目を書き足し、14日に全国公開となる『マイウェイ 12,000キロの真実』のヒットを祈願した。

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