白髪のおばあさんやおじいさん30人が、1300人の観客の前に立った。高齢者向けの静かな曲を歌うだろうという人々の予想を裏切り、少女時代の『願いを言ってみて(GENIE)』、IUの『小言』といった最新曲を合唱した。ただ歌うだけではない。少女時代のセクシーな振り付けも見せた。

 歌ったのは、KBSのバラエティー番組『ハッピーサンデー』の「男の資格」コーナーに出演した、平均年齢62.3歳の青春合唱団だ。歌手キム・テウォンの指揮の下、全国合唱大会で銀賞を受賞したことを受け、最近は大きな人気を集めている。

 青春合唱団が熱い公演を繰り広げたのは、ソウルの芸術の殿堂でもKBS公開ホールでもなく、仁川総合文化芸術会館。ここは1994年に開館し、現在は仁川や首都圏を代表する文化芸術公演会場となった。

 昨年クリスマス前に行われた青春合唱団による公演を見に来た観客たちは、拍手はもちろん、総立ちになって一緒に歌うなど、思う存分公演を楽しんだ。

 青春合唱団は仁川市立合唱団と一緒にクリスマスキャロルを歌い、クリスマスの雰囲気を盛り上げた。静かなクリスマスソングからコミカルなダンスまで披露し、観客を爆笑させた。準備したレパートリーが終わると、客席からはアンコールの声が止まなかった。

 仁川総合文化芸術会館には、有名な歌手やオーケストラの公演が行われる大公演場、主に演劇が行われる小公演場、各種の企画展示が行われる四つの展示室がある。これらの会場は年末年始を迎え、昨年12月末から今月まで、大きなイベントが相次いで行われる。

 仁川市立舞踊団は12月23日から25日まで、小公演場で『くるみ割り人形』の公演を開催。同作品は『孝女沈清』『太陽と月になった兄妹』といった韓国の昔話も織り交ぜた、一風変わった構成になっている。これに韓国伝統舞踊やバレエ、交響楽団の演奏まで加わった。

 世界的な韓国人芸術監督として知られるクム・ナンセが指揮する仁川市立交響楽団は31日、2011年を締めくくる除夜音楽会を開催。今回の演奏ではロッシーニのオペラ4作品(『泥棒かささぎ』『絹のはしご』『アルジェのイタリア女』『ウィリアム・テル』)を鑑賞することができ、クラシック愛好家たちの期待を集めた。

 1月13日には仁川市立芸術団と共に「2012新年音楽会」を開催。この音楽会は、市立舞踊団の『夜明けを象徴するともしびの舞』を皮切りに、市立劇団の「新年願い事祈願伝統広場」、市立交響楽団と市立合唱団による合同公演で行われる。

 このほか、ウィーン・シュトラウス・フェスティバル・オーケストラによる新年音楽会、大韓民国6大広域市交流展示会など、さまざまな公演や展示が行われる。

 仁川総合文化芸術会館のパク・インゴン館長は「誰もが気兼ねなく、そして自由に利用できるサービスを提供したい。幅広い分野の人々が互いに交流し合い、人々に愛される文化芸術の場を提供していくことに最善を尽くしたい」と語った。


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