今年初めにランニングシューズを発売した国内のあるスポーツブランドは、後発業者として市場に参入するという状況を考え、大物スターを広告に起用することにした。異国的で洗練された雰囲気の男性俳優Aさんが広告モデルに決まった。広告業界でAさんのモデル料は年間4―5億ウォン(約2700―3400万円)程度といわれる。しかし、このブランドはAさんをモデルとして起用するために7億ウォン(約4700万円)を支払わなければならなかった。外国の有名スポーツブランドのマニアであるAさんは、国内のブランドには見向きもしないため、モデル料を引き上げるしかなかったのだ。同社の関係者は「モデルが(広告以外では)うちの製品を着てくれなかったため、高いモデル料を払ったものの広告効果はあまりなかった」と話した。

 海外の有名ブランドに比べ、知名度が低い韓国国内の業者は、広告に有名スターを起用できず苦労しているという。同レベルの海外ブランドよりも高額のモデル料を提示しても「イメージがマイナスになる」としてモデルの仕事を断る俳優たちが多いというわけだ。

 最近映画賞を受賞し、株が上がっている女優のBさんは、先日韓国に上陸したデンマークの有名アクセサリーブランドのモデル料として4億ウォン(約2700万円)を受け取った。しかし、国内のある中堅化粧品会社がモデルを依頼した際には、6億ウォン(約4000万円)を要求したという。

 ある広告代理店の関係者は「通常はモデル料を交渉する際、高級ブランドの場合であれば当初の提示額より1―2億ウォン(約670万―1300万円)程度低くなるのが一般的だが、地名度が低い国内の中低価格ブランドの場合、交渉の余地がない。結局同じモデルを使う場合でも、国内のブランドは1―2億ウォン多く支払わなければならない」と話した。有名スターの起用に苦労している国内のある低価格化粧品ブランドの場合、数年前に広告代理店に「トップクラスの女優Cをモデルとして起用してくれれば、今後の広告関連の業務では、有利な条件で貴社に依頼する」との条件を提示した。この案件を成功させた同代理店の関係者は「女優側は、モデル料を年間10億ウォン(約6700万円)程度と提示してきたが、全く値切ることができず、全額支払った」と話した。

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