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土曜日午前0時の連続ドラマは数字を残せるか
KBS第1テレビを除く地上波テレビ局は現在、平日または週末の夜10時台にドラマを放送している。視聴率をめぐる競争は非常に激しく、10%台半ばでさえ「ヒット作」と評価されるほどだ。
ところが最近、全く違う曜日や時間帯にドラマを放送しようとする動きが出てきている。これまでドラマとは無縁だった時間帯にドラマを放送することにより、熱烈な視聴者を引き込んだり、新たな視聴者層を開拓しようという戦略だ。
SBSは先月から、毎週金曜日の夜(9時55分)にドラマ『ザ・ミュージカル』を放送している。大物俳優(ク・ヘソン、チェ・ダニエル)のキャスティングや、「ミュージカルをテーマにした初のドラマ」というサブタイトルで勝負を挑んだ。SBSが金曜日にドラマを放送するのは3年ぶりのことだ。ストーリーが堅実なため、マニア層の視聴も期待できる。同じ時間帯にほかのテレビ局は『偉大なる誕生』などの歌謡番組を放送している。
来月1日にオンエアされるMBCのドラマ『深夜病院』は、土曜日の午前零時という前例のない時間帯の放送を決めた。5人のプロデューザーが2編ずつ制作する前10部作のオムニバス形式で、『ストライク・ラブ』以来2年ぶりにドラマ復帰したユン・テヨンや、映画『房子伝』などで知られたリュ・ヒョンギョンが主演を務める。一方、KBSは2009年から、毎週日曜日の夜に『ドラマスペシャル』を放送している。
テレビ局がこのような戦略を取った理由は単純だ。月・火曜日、水・木曜日、土・日曜日と、ぎっしり詰まったスケジュールの中で、数字を稼げないドラマは編成担当に掛けあうことさえ困難なためだ。そこで、オムニバスなど実験的な形式のドラマの場合、制作スタッフたちが視聴率をそれほど心配しなくてよい金曜日の夜や土曜日の午前0時に放送しようと試みているのだ。
問題は「金・土曜日の夜=ドラマの時間帯」という認識が広がっていないため、まだ視聴率が高くないという点だ。『ザ・ミュージカル』も、熱烈なファンが存在するものの、視聴率は4-5%にとどまっている。SBSのホ・モン・ドラマ局長は「伝統的にドラマとは無縁とされてきた時間帯にドラマを放送すれば、ドキュメンタリーや歌謡番組を見たい視聴者たちの選択権が侵害されるという側面は確かにある」と話した。このため、新たな戦略が、これまでドラマの時間帯とされてきた平日の夜のように、安定した結果を導き出すためには、さらに長い期間を要するとの見方が出ている。