左から、キム・スヒョン、キム・ヨンヒョン、ムン・ヨンナム

 キム・スヒョン、キム・ヨンヒョン、ムン・ヨンナム。脚本を書けば必ず「合格点以上」の結果を出すという、韓国の代表的な「ヒット・メーカー」たちだ。ところが、この3人が来月から示し合わせたかのようにSBSのドラマを手掛けることになった。 MBCが9‐10月から放送すると言っていた人気脚本家チェ・ワンギュの新作『光と影』や、韓流スター、イ・ビョンホン主演『ザ・キング』の話がなかなか進展しないのとは対照的だ。

 キム・スヒョンは『人生は美しい』(SBS)以来1年ぶりの新作『千日の約束』で、SBSと再びタッグを組む。9月26日スタートの同ドラマは、キム・スヒョンが『私の男の女』以来4年ぶりに書くという正統派ラブストーリーだ。『宮廷女官チャングムの誓い』『善徳女王』で40%前後という記録的な視聴率をたたき出したキム・ヨンヒョンは、9月28日スタートのSBS水木ドラマ『根深い木』の脚本を手掛ける。作家イ・ジョンミョンの同名小説のドラマ化で、16年ぶりにハン・ソッキュがテレビドラマ出演することでも話題を呼んでいる作品だ。『噂のチル姫』『糟糠の妻クラブ』『怪しい三兄弟』で「3打席連続ホームラン」を放っているムン・ヨンナムは、9月17日から始まる週末ドラマ『カッコよく生きるぞ』で筆をふるう。出演は「ムン・ヨンナム師団」と呼ばれるソン・ヒョンジュ、オ・デギュ、キム・ヒジョンらだ。

 他局の関係者は「まさに『スーパーパワーSBS』だ」と舌を巻く。他局が最近、お粗末な脚本やミス・キャスト、「生放送制作(生放送と言ってもいいほど押し詰まったスケジュールでのドラマ撮影)」問題などでこれといったヒット作もなく苦戦しているのに比べ、SBSのこうした成果は「まぶしいくらい」と評価しているのだ。

 その秘訣(ひけつ)は何だろうか。パク・チョンSBSドラマセンター長は「例年、秋から年末にかけてのドラマはテレビ局の1年間のイメージを決める大事な要素。だから、特に力も念も入れた結果」と話す。

 放送業界では「こうした特Aクラスの脚本家を引き込むには当然、業界最高レベルの脚本料(1本約4000‐5000万ウォン=約280‐350万円)を払っている」と見ている。「SBSは脚本家の要求をすべて受け入れたからできた」という話もある。「キム・スヒョンはチョン・ウリョン・プロデューサーを、ムン・ヨンナムは『ベテラン演出家』を、キム・ヨンヒョンは『しっかりとした格調高い美術作業』を希望し、SBSはそれをそのまま受け入れた」という。ホ・ウンSBSドラマ局長は「人気トップの脚本家たちが望む演出家やスタッフなど、さまざまな条件を随時チェックし、可能な限りサポートすることを約束をした。『三顧の礼』だった」と語った。

 「これらの脚本家たちは特定のテレビ局と立て続けに仕事をすることを負担に思っているため、仕事のタイミングがSBSのニーズと一致した」との見方もある。キム・ヨンヒョンは前作でMBC、ムン・ヨンナムはKBSのドラマを手掛けたため「今度はSBSと…」と考えたのだろうということだ。

ホーム TOP