野崎友子通信員
インタビュー:『ドリームハイ』でブレイク、キム・スヒョン「歌はまだまだ」
ペ・ヨンジュンの特別出演でも話題を呼んだドラマ『ドリームハイ』で、さまざまな困難を乗り越えて、愛や友情をはぐくみながらK-POPスターを目指す田舎出身のサムドンを演じたキム・スヒョン。テギョン、ウヨン(共に2PM)、スジ(miss A)ら実際のK-POPスターらの中で、「俳優」としての実力を誇示したほか、意外な(?)ほどの歌の実力やダンスも披露し、一躍その知名度と人気を高めたキム・スヒョンにインタビューした。
-K-POP歌手らとの共演で、歌やダンスのほか、プレッシャーなどはありましたか。
「歌手である皆さんとの共演には、一生懸命にやらなければ、という感覚がありました。歌やダンスに自信がありませんでした。この2つは自分にとって宿題でしたし、チャレンジしなければならないことなので緊張もしたし、たくさんレッスンをしました。また共演者の皆さんからアドバイスをもらって、一緒にレッスンも出来てよかったです。でも(歌やダンスは)まだやっとスタートラインから頭が少しだけ出たところだと思っています。まだまだです(笑)」
―田舎者だったサムドンが洗練されていく過程をどう表現しようとしましたか。
「その点はむしろ、あまり考えないようにしていました。ただサムドンになりきろうとだけ考えて、複雑に考えないようにしたので、単純に本能的に演じることができたと思います。誰かを好きになったり、いろいろな出来事が起きたりしても、その状況に合わせて反応して自分の感情として吸収しました。だから実際に泣いたり怒ったりしたこともありましたね」
―涙のシーンも多かったですが、泣けなくて困ったことはありますか。
「感情が入るシーンを演じる時は、努力や役作りではなく、入り込むことが重要で、そうすることで自然と涙が出てきます。それが出来ることが自分の演技力だと思うので、泣くシーンで泣けなかった場合は、自分自身を叱りつけ反省をすることで、泣けるようになります」
―「サムドンは男らしく魅力的」と会見で言われましたが、演じて自身に変化はありましたか。
「何カ月もサムドン役を演じ、サムドンの考え方や努力する姿勢などキャラクターが自分にしみ込みました。今、新しい作品(映画『泥棒たち』)を撮影中ですが、サムドンのキャラクターが消えているわけではなく、サムドンの上に、さらにそのキャラクターが作られているようです。サムドンが泥棒になる、ってことかなあ(笑)」
-サムドンとグク(テギョン)はライバルでしたが、もし自分が女性だったらどちらを選びますか。
「キャラクター的にはスタイルがまったく違い、グクは『教えるタイプ』ですが、サムドンは『見守るタイプ』で…(日本語で)わたしが女性だったら…やっぱり、両者に魅力を感じるので、どちらにも会います!(爆笑)」
―名古屋ロケも行われましたが何かエピソードがあれば聞かせてください。
「名古屋については今思い出しても残念な思い出があります。その時期、僕は体調管理がうまくできていなくて名古屋に到着してすぐ風邪をひいてしまったんです。10話の放送分なんですが、サムドンの声をよく聞くと鼻づまりの声だってことがわかると思います(笑)。ヘミとグクがキスしているのをサムドンが見て、ショックで涙するシーンがあったのですが、実際に体調があまりにも悪くて高熱も出ていたので、本当に熱い涙を流したんです(笑)」
-ドラマには「夢をあきらめない」というメッセージがありますが、ご自身の今の夢は。
「『一生俳優として演じること』が自分の夢です。夢は昔から変わっていませんし、進んでいくうちに変わるものではありません。今、自分はかなえる途中ですが、幸せを感じています。希望は10年後俳優として普通に座っていても『男のオーラ』が出ている俳優になりたい。また『男らしい演技』が出来るようにしたいと思っています。あ!『男の匂い!も(日本語)』(爆笑)」
-プロデューサーであり、特別出演もしたペ・ヨンジュンさんからアドバイスなどありましたか。
「ペ・ヨンジュンさんからはたくさんの激励をいただきました。社長の目線ではなく、優しく人間的なアドバイスを…。また、撮影が徹夜で続いていましたが、体調や顔色が悪かったときなど、直接ビタミン剤などをくださったり。モニタリングもしてくださって、良かったシーンなどについてよくメッセージをいただきました。とても感謝しています」
自然体で、23歳らしい若さを見せながらも落ち着きもあり、とにかく良く笑うキム・スヒョン。『クリスマスに雪は降るの?』『ジャイアント』などで、繊細でぼくとつとした青年を好演し、その演技力に以前から注目していたが、『ドリームハイ』で、その実力に加え、新たな魅力も開花した。日本語も勉強しており、「国際的に活躍したい」との意欲もあり、これからの飛躍を期待している。
なお、『ドリームハイ』DVD-BOXⅠ、Ⅱ(発売元:エイベックス・エンタテインメント 販売元:エイベックス・マーケティング 公式サイト:http://mv.avex.jp/dream-high/)は28日にリリースされる。
ドラマ写真のみ:Licensed by KBS Media Ltd. (C)2011 KBS. All rights reserved.