クォン・サンウ(35)。代表的な韓流スターだが、好き嫌いがはっきり分かれる俳優だ。 『同い年の家庭教師』『マルチュク青春通り』で高校生役を演じブレークしたクォン・サンウも、もう30代の中堅俳優になった。来月8日公開の映画『痛み』まで入れると、主演映画だけで10作品になる。

 友人であるクァク・キョンテク監督の『痛み』公開までまもなくという24日、ソウル市鍾路区のカフェでクォン・サンウに会った。クォン・サンウは「あか抜けないルックスで弱々しい感じの役だけれども、一番思い入れがある作品。これまで主演男優賞とは縁がなかったが、狙ってみたい」と語った。


-『痛み』はどんな映画?

 「痛みを感じない男ナムスン(クォン・サンウ)と血友病患者の女ドンヒョン(チョン・リョウォン)のラブストーリー。リアルな感じで殴られ、愛し合う純愛物語です。台本が漫画のようにスルスルと読めたので、演じてみたいと思いました」

-冒頭のシーンからラストまで殴られっぱなし。代役を立てたのでは?

 「僕の顔が出るのがポイントのシーンなので、代役は使えません。じかに殴られました。映画ではOKが出た1カットしかないけれど、撮影時は何回も撮り直ししているので、顔を100発殴られたことも。その翌日は顔が腫れたままやりました」

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-映画で、チョン・リョウォンに「舌が短いような声だ」と指摘されるシーンがあるが、少し傷ついたのでは?

 「僕がストレスを感じないので、そういうせりふも入れることができました。作品に出続け、頑張っているので、人に何を言われても気にしません。俳優は観客を泣かせたり、笑わせたりする仕事ですが、こんなことでも笑わせることができるなら、むしろラッキーでは」

-殴られ続ける役を演じようと決めるのは簡単ではなかったと思う。

 「僕が殴られれば、みんなはそれを見て痛快さを感じるかもしれないと思いました」

-どういう意味?

 「僕のことが嫌いな方もいらっしゃるでしょう。ファンだったけれども、僕が起こしたトラブルで嫌いになった方もいらっしゃるでしょうし。僕が殴られるのを見て(クォン・サンウに対して)別な印象を感じることもあるだろうと思いました」


-昨年、当て逃げ容疑で罰金500万ウォン(約35万円)の略式起訴を受けた。悔しい思いをした?

 「僕の過ちがメディアに取りざたされたのは初めてでしたが、過ちを犯したら二度としないことが大切です。誰もが過ちを犯したら戸惑うでしょう。当時は「ドラマ(SBSで放送中だった『レディプレジデント~大物』)を降板しろ」と非難されもしましたが、それで悩んだことは全くありませんでした。サッカー選手がボールをしっかりけらなければならないように、俳優は演技で乗り越えなければならないと思いました。僕のことを悪く言っていた人が、僕が俳優をしないで私財を寄付したからといって、いいことを言ってくれるようになるでしょうか」

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