「ドラマが過激? 世間には理解できないことがたくさんある」
批判浴びても視聴率25%突破
「『顔で笑って心で泣く演技』難しい…わたしの演技は100点満点で40点」


【鄭智燮(チョン・ジソプ)記者】 とんでもない設定と過激な展開に対する批判という「ノイズ・マーケティング」でドラマ視聴率が跳ね上がり、シンデレラが誕生する。脚本家イム・ソンハンのドラマが踏んできた定石。「文句を言いながらもつい見てしまうドラマ」の典型だ。今年初めにスタートしたSBS『新妓生伝』も、こうした道を歩んできた。捨て子だった舞踊学科卒のヒロイン、タン・サランが、芙蓉閣という置屋で現代の妓生(キーセン=韓国の芸妓〈げいぎ〉)として生活、紆余(うよ)曲折を経て、恋人ア・ダモと結ばれ、二重にも三重にももつれた出生の秘密を解き明かしていくというストーリーだ。序盤は視聴率不振にあえいだが、最終回まで3週間という7月26日には、ついに25%を突破した。

 イム・ソンハンが脚本を手掛けたドラマの新たなシンデレラ、タン・サラン役のイム・スヒャン(21)に23日会った。イム・スヒャンは「『新妓生伝』は私のことを(世間に)知らしめてくれたありがたい作品。でも、私の演技は100点満点で40点。演技力が足りません」と語った。

-タン・サランだけでなく、ア・ダモ(ソンフン)、クム・ララ(ハン・ヘリン)といったメーンキャストが3人とも新人だったため、演技力論争がついて回った。

 「放送開始の6カ月前にオーディションで選ばれ、しっかりとしたシノプシス(ストーリーの流れ・あらすじ)をいただいていない状況で、3人で毎日死ぬほど練習しました。演出のソン・ムングォン先生は演技力に対する批判を予想していたようで、『君たちは敵が大勢できるだろう。味方は君たちしかいないのだから、結束しなさい』とアドバイスしてくださいました。同じ立場だったのですぐに仲良くなり、お互いにチェックをしているうちに少しは演技がましになったようです」

-「あり得ない設定・過激な展開」という批判からは脱することができていない。こじれにこじれたストーリーに共感できる?

 「すぐ次の回の内容も分からない状況で、1話分ずつ台本をいただいているため、そんなことを考える余裕もありませんでした。演技する側としては『過激』とは思いません。ドラマでなくても、世の中には理解できないことがたくさんありますから」

-自分自身が思うタン・サランの魅力は?

 「自分で見ても『本当に女ギツネだな』と思います。清純かれんな印象なのに、頭の回転は速い。冷静で控えめな姿勢を見せながら、時折そうでない面も垣間見るような…」

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