熱い太陽が照りつける釜山の海雲台海水浴場。キラキラと輝く波間に黄色い浮き輪があちこちで揺れる光景は壮観だ。海雲台海水浴場はビキニ姿の女性や海に跳び込む男性、家族連れのリゾート客、韓国のリゾート地を楽しみにやって来る外国人観光客など、大勢の人々で賑わう。

 海雲台海水浴場は毎年、国内外から1000万人以上の海水浴客が訪れる、韓国を代表するリゾート・ビーチだ。これだけ大勢の人々が集まることから、ほかの海水浴場にはない新しい施設も多く、一見の価値がある。また、人が多く集まる場所ではトラブルが付きものなので、注意が必要だ。

 海雲台海水浴場の楽しみ方ベスト5を紹介しよう。

1.遠い海の上から快適に海雲台を楽しむ


 海雲台の海は広いが、観光客が海水浴を楽しめる範囲はかなり制限されている。それでも広い海を満喫できる方法はある。モーターボートやバナナボートに乗れば、波をかき分けながら思う存分に広い海を行き来できる。また、遊覧船に乗って海雲台を通過し、遠くに見える五六島を一周するのもお勧めだ。海雲台の遊覧船は2隻あり、1時間おきに出航している。

 中間地点の五六島を観光したクォン・ウンヘさん(20)=釜山市釜山鎮区=は「遊覧船に乗るのはきょうが初めて。五六島やカモメを間近で見ることができたし、広安大橋や海雲台の海を遠くから眺めると、いつもと違ういいムードが味わえました。新たな釜山を発見した気分です」と語った。

2.退屈する暇もない!? 「Wi-Fi」でインターネットを楽しむ

 最近、スマート・デバイス(機器)の利用者が2000万人に迫り、中でもスマートフォン(多機能携帯電話端末)は生活のどの場面でも欠かせない必需品になった。それは海雲台海水浴場でも同じ。海から上がってパラソルで一休みしながら、スマートフォンを利用するリゾート客の姿が目につく。


 釜山市はこのほど、リゾート客の便宜を図るため、Wi‐Fi(ワイファイ、無線インターネット)網を海雲台海水浴場に構築した。これにより、海水浴場のどこでも無料でWi‐Fiが楽しめるようになった。また、スマート・デバイスを使用すると近隣のグルメ情報・宿泊施設・割引商品などの情報をあらかじめチェックすることができ、より充実した夏のリゾートが楽しめるはずだ。



3.「海雲台では財布いらず」スマート・ビーチを楽しむ

 海水浴の後でかき氷が食べたくなったとき、コンビニで冷たい飲み物を買いたいとき、シャワー室を利用したいとき、まず探すのが財布。でも、ビーチで財布を持ち歩くのはかなり面倒だ。海水浴の最中に財布が入っているバッグをパラソルの下に放置するのは不安だし、ロッカーに財布を保管するにしてもそこまで行くのが面倒だ。


 海雲台にはこうした手間を省ける新決裁システム「スマート・ビーチ」が備えられている。このシステムはQRコード付きのブレスレットやおサイフケータイに、あらかじめ一定額をチャージして利用する決済手段だ。大型プール施設では以前から導入されているシステムだが、海水浴場での導入は海雲台が初めてだ。

4.海と森が調和した「美しい休息」椿島を楽しむ

 海水浴で体が冷えたり、人込みに疲れたときは、右の方向に目を向けてみよう。白い砂浜が続く果てに小さな島「椿島」が見える。海雲台に来てこの島を見ずに帰るのは、ソウルに来て南山を見ないようなものだ。


 椿島には、島を一回りできる遊歩道があり、軽装でのウオーキングにはピッタリ。海側の遊歩道には月見が丘・広安大橋・五六島などを一望できる展望台があり、風情がある。2005年に釜山で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の会場となった「ヌリマルAPECハウス」にもぜひ立ち寄ってみてはいかがだろうか。



5.子供が迷子になっても慌てず「電子ブレスレット」を

 海雲台を訪れるのは若いカップルをはじめ、家族連れもかなり多い。子どもを連れた親たちが一番気にかけるのは、おそらく子どもが目の届く範囲で安全に遊ぶことだろう。しかし、ビーチには数万人もの海水浴客がいるため、少し目を離しただけでも子どもを見失うことがある。そうなると、楽しいはずのバカンスが悪夢になってしまう。


 家族連れのリゾート客のために、海雲台では子どもの居場所を把握できる「迷子防止電子ブレスレット」を無料で貸し出している。これは海水浴場内の基地局を通じ子どもの現在地を追跡できる装置で、子どもが迷子になった時、居場所すぐに確認できるシステムになっている。

 以上、海雲台海水浴場を楽しく、正しく利用する方法ベスト5を挙げてみた。これらの事項を守ることも重要だが、何よりも「海を大切にする気持ちや他人を思いやる気持ち」があれば、どのリゾート地でも、楽しく安全な夏のバカンスを過ごすことができるだろう。

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