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「韓国ドラマを見ると元気が出る」(上)
韓中日の人気脚本家、アジアのドラマの魅力を語る
「逆境を乗り越え成功するストーリーの韓国ドラマ、日本のドラマにはない魅力」
「日本は繊細さ、中国はスケールの大きさが持ち味」
時間的・空間的に一つの文化共同体ともいえる韓・中・日の3カ国で次々にテレビドラマのヒット作を生み出している代表的な脚本家3人が9日、ソウル・江南のホテルで顔を合わせた。韓国で大ヒットしたドラマ『製パン王キム・タック』のカン・ウンギョン氏(39)、『東京タワー』など女性の繊細な心理を描いた映画やドラマで韓国にもファンの多い中園ミホ氏(51)、韓国のケーブルテレビで高い視聴率を挙げた時代劇『クイーンズ-長安、後宮の乱-』(原題:『模擬天下』)の脚本を手掛けた王伊氏(31)だ。中園氏は2010年、ソン・スンホンが出演した映画『ゴースト もういちど抱きしめたい』の脚本を担当し、王氏は韓国ドラマ『秋の童話』の中国語リメーク版の脚本を執筆するなど、韓流とも深く関わっている。
3人はこの日、それぞれの国のドラマが持つ長所を褒め合いながら「3カ国が協力し、世界の大衆文化の中心を目指すべき」と語った。
■韓国は「人情味」、日本は「繊細さ」、中国は「スケール」
「純粋さと人情味」。日中両国の脚本家が挙げた韓国ドラマの長所だ。中園氏は「3月の大震災で被災した知人たちが、韓国ドラマのDVDを送ってほしいと言って『製パン王キム・タック』や『トンイ』『イ・サン』などドラマの名前を具体的に挙げてくれた。逆境を乗り越え勇気を与えてくれる韓国ドラマ特有のストーリーは、日本のドラマにはあまり見られない」と話した。王氏は「中国に数百あるテレビチャンネルのうち、編成能力が優れたチャンネルは大抵、韓国ドラマを何本も組み込んでいる。韓国ドラマは家族中心の内容で倫理的なため、中国の視聴者から絶対的な支持を得ている」と語った。王氏によると『愛が何だって』『銭湯の男たち』『ずっと会いたい』などのホームドラマは、街でも話題になったという。
韓中の脚本家は、日本のドラマの強みとして「繊細さ」を挙げた。カン氏は「善悪では計れない特殊な状況に置かれている個人のストーリーを、極めて繊細に描くのは、日本のドラマの武器であり、私も手本にしたい部分」と語った。王氏は「日本のドラマは登場人物の内面に入り込み、感情の変化などを細やかに表現するという独特の魅力があり、中国の中産層の視聴者に特に人気が高い」と話した。
中国ドラマの魅力は「スケール」だという。カン氏は「王伊氏の手掛けた『クイーンズ-長安、後宮の乱-』など、中国の時代劇は大きな規模と内容が持ち味で、これは韓日のドラマにはなかなか見られない点」と話した。中園氏は「中国の時代劇は、日本ではまだ本格的な放映が始まっていないが、登場人物の生き生きとした性格や芸的な感情の変化は、感情の起伏があまりないドラマに慣れていた日本の視聴者に、新鮮な衝撃を与えるはず」と語った。