今、「ドラマ界のメッシ」として注目を浴びているのが俳優チ・チャンウク(23)だ。出演するドラマはことごとく視聴率40%台をマーク。最近は2年連続で「視聴率40%ドラマ」に名を連ねた。2009年に放送された『ソル薬局の息子たち』(KBS第2)も、先日最終回を迎えた『笑ってトンヘ』(KBS第1)も視聴率40%前後で絶好調。チ・チャンウクは「本当に運がいいと思います」とはにかんで笑った。


 それでも、苦労が全くなかったわけではない。チ・チャンウクが『笑ってトンヘ』の主人公トンヘ役に抜てきされたというニュースが報じられた時、放送関係者の視線は冷たかった。ドラマを引っ張る主人公役なのに知名度が低く、演技力にも定評がないという懸念からだ。「『うまくやれるのだろうか』とか、『うまくやれるのか見てやろうじゃないか』といった周囲の視線は分かっていたので、とてもプレッシャーを感じました」。だが、チ・チャンウクは最後に「笑った」。「ドラマはみんなで一緒に作っていくもの。先輩たちを信じ、頼るようになってからは心の負担が軽くなりました」


-ドラマが始まったばかりの時は、「パク・チョンア、イ・ジャンウ、チ・チャンウクら若い俳優の演技力に問題がある」という指摘もあった。

 「ドラマが始まったばかりのころは、演技に力が入りました。欲深かったし、プレッシャーもあって、口調に力が入ったり。そして、『こういうやり方でいいんだろうか』と揺らいでいました。でも、そうした中、そばで見ていた先輩たちが『揺らがないで、自分を信じろ』と励ましてくれて。『お前がトンヘなんだ。お前が一番うまくやれるんだ』と信じ、集中してやるようにと言ってくれたのです」

 「ですが、これは俳優としてスタートを切った人なら当然、一度は苦しむ通過儀礼だと思います。すべての人に始まりがあります。こうしたステップを一歩ずつ上がり、ちゃんとした俳優になっていくのだと思います。それに、ドジンとセワという登場人物は、(イ)ジャンウさんと(パク)チョンアさんでなければできなかったでしょう」


-ドラマが大ヒットした。チ・チャンウクを疑っていた人たちに対する「痛快なる復讐(ふくしゅう)劇」になったのでは?

 「実は、僕はこれまですべてが『初めて』づくしでした。『ヒーロー』は初めてのミニシリーズドラマで、『ソル薬局の息子たち』は初めての週末ドラマでした。『コ死2番目の物語:教育実習』は僕にとって初めての商業映画です。『笑ってトンヘ』も初連続ドラマでした。だから、毎回プレッシャーを感じました。特に、今回の『笑ってトンヘ』でかなり力が入っていたのは事実です。僕がちゃんとしなくてはならないというプレッシャーがあり、かなり追い込まれていました。しかし、素晴らしい方々に会うことができたので、自然に力が抜け、肩の荷も下ろせました」

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