グルメ
電話1本で注文可能、韓国の人気軽食(上)
全国各地の人気軽食を電話1本で即注文できる。普段は現地でしか食べられないものを、全国各地から取り寄せることができるとは…。味が落ちるのではないかと心配する人も多いかもしれないが、心配ご無用。簡単な調理法で、店で食べるのと同じ味を自宅で楽しめる。通常、人気店はその日の分がすべて売り切れた時点で閉店となる。店に行っても食べられないことがあるため、取り寄せた商品が到着するまで家で待っているのが一番だ。
■量も質も逸品、束草「マンソク鶏カンジョン」
大きな皿に子どもの握りこぶしほどの大きさの鶏カンジョン(鶏のから揚げの甘辛ソースあえ)がたっぷり入っている。出前で注文するフライドチキンの倍以上はありそうだ。鶏1羽分というが、大人4人で食べてもお腹が一杯になるほどの量だ。
表面はカリカリと香ばしく、中はしっとり柔らかい。甘辛いソースと刻んだ青唐辛子が鶏肉とよく合う。昨日作られたとは思えないくらいだ。
もちろん、冷めた状態で送られてくるが、ベタッとした感じはない。温めなければ食べられないという偏見は捨ててもいいだろう。むしろオーナーは「冷めた状態で食べた方がおいしい」とアドバイスする。ただし、この鶏カンジョンは骨ごと揚げられているため、丸ごと口に入れて、骨がのどに引っ掛からないようご注意を。1羽1万5000ウォン(1100円)。送料4000ウォン(約294円)。
■創業67年伝統の味、群山「チュンドン・ホットック」
韓定食でもウナギでもない。ホットック(小麦粉の皮の中にシナモンや黒砂糖などを加えたお菓子)だ。群山の「チュンドン・ホットック」は、67年間ホットックだけを作り続けてきた老舗で、現在2代目だ。1個700ウォン(約50円)で販売されている。
食べてみて驚いた。60年以上も人々を魅了してきた味とは…単純そのものだった。皮はかまどで焼いたパンのようにあっさりしていて、油っこさもない。中身は黒砂糖のみ。一般的なホットックの中に入っているシナモンの粉は使われていない。そのせいか、いくら食べても飽きない味だ。
作り方も、油をたっぷり使って焼く韓国式とは違い、中国式のホットックと似ている。皮を作る際、油をまったく使わない。現在の社長の父イ・ボンスさんが、日本による植民地時代に中華料理店で習った作り方をそのまま再現したものだ。
油を使わないというこだわりは、お取り寄せホットックも同様。油を敷かず、フライパンで焼いて食べる。ただし、中身がこぼれ出る可能性があるため、必ずお皿に乗せて食べること。お取り寄せの場合は、注文量に1、2枚サービスでついてくる。30枚から注文可能。値段は2万ウォン(約1470円)、送料3000ウォン(約220円)。