舞台・ミュージカル
気取らないミュージカル俳優、ジュンス大活躍
東方神起のジュンス(本名キム・ジュンス)がミュージカル一色に染まっている。
ジュンスは18日、KBSホール(ソウル市永登浦区汝矣島洞)で行われた第16回韓国ミュージカル大賞授賞式に出席した。『モーツァルト!』が前売り券発売開始から3時間で全席完売という記録を打ち立て、歌唱力と興行パワーが同時に認められたジュンスは、今回の授賞式で新人男優賞と人気スター賞を受賞した。しかし、受賞結果よりもっと注目を浴びたのは、東方神起として活動しているときとは全く違う態度だった。
歌謡番組の待合室のうち、最も近づきにくいのがSMエンターテインメント(以下、SM)所属の歌手たちの部屋だ。マネージャーたちによって厳しい警備が行われているため、関係者以外の人物がSMの歌手たちに会うのは難しい。しかし、東方神起のジュンスではなく、ミュージカル俳優のキム・ジュンスは、もっと楽に構えていた。一番目についたのは、一人部屋ではなく、大部屋を使っているという点。大部屋はファンやスタッフ、記者たちの出入りが比較的自由な上、大勢の出演者たちが利用しているため、とても混雑している。スターに必要な、楽な休息空間やプライベートの保護などは保障されていない。しかし、ジュンスは黒いタンクトップにズボンというラフな服装で、ほかの出演者と同じように授賞式の準備をしていた。その姿には、トップスターとしての「おごり」が全くなかった。
■気取らない自然な姿
東方神起の基本的なコンセプトは神秘主義。舞台の上ではもちろん、授賞式でもそのイメージを保ち続けた。しかし、東方神起のジュンスを脱ぎ捨てたキム・ジュンスは変わった。待合室の片隅に立って、ファンやスタッフ、記者たちと気軽に話をしていた。また、ミュージカル界の先輩俳優たちが通り過ぎると、先に近づいていって「お久しぶりです」「お元気でしたか」などと笑顔であいさつをし、『ビリー・エリオット』の子役たちにもいたずらをしかけるなど、気取らぬ自然な姿を見せた。授賞式が始まると、俳優仲間たちと自然に話をし、受賞者には熱い拍手を送った。
■天下のジュンスもミスを…?
第16回韓国ミュージカル大賞は、受賞候補者たちのウォーキングで幕を開けた。この日、舞台あいさつを終えたジュンスは、自分の席を見つけることができず、右往左往した。新人男優賞を受賞した後は、さらに大きなハプニングがあった。新人賞を受賞したパク・ドンハとイム・ヘヨンが、ジュンスに賞金の入った封筒ではなく、新人女優賞の受賞者の名前が書かれた封筒を渡してしまったのだ。後になってこの事実を知ったジュンスは再び壇上に上がり、封筒を取り替えた。これは、東方神起として活動していたときには想像すらできない行動だったため、特に注目を集めた。常にマネージャーやスタッフを通じて問題を解決していた東方神起のジュンスが、最初から最後まで自ら動き、新人としての姿勢で授賞式に臨んだというわけだ。
■ジュンス個人よりチームが先!
ジュンスは、「(東方神起のジェジュン、ユチョン、ジュンスが結成した)JYJのプロモーションのため、三日間で3カ国を訪問しなければならなかった。今回の授賞式で『モーツァルト!』の舞台に立ちたかったが、事前に練習する時間がないと思ったため、残念ながら祝賀公演からは抜けることにした。次回は必ず見事なパフォーマンスをお見せしたい」と話した。しかしジュンスは、自身の受賞が終わった後も、最後まで会場に残った。受賞後、ジュンスが注目される場面はなかったにもかかわらず、『モーツァルト!』のチームと席を共にしていた。2009Mnet「Mnet Asian Music Awards(MAMA)」で受賞したときなど、舞台に上がって感想を述べた後、すぐに会場を離れるか、授賞式自体に参加しないことが多かった東方神起のときとは全く違う行動だ。また、「ユチョンのドラマがヒットしてよかった。俳優として成功できると思う」とし、JYJに対する思いやりを示すなど、以前より固くなったチームワークをアピールした。