ATTIおすすめのソウル地下鉄めぐり、10月は2号線の旅をお送りする。ソウルメトロ2号線は、漢江を中心とし、円を描くように東西南北を結ぶ環状線だ。この2号線に乗れば、ソウルの中心部の市庁から漢江のほとりへ、ファッションや若者文化の中心地である弘大前や梨大前・新村へ、そして流行の最先端を行く江南地区へと、気軽に移動できる。

 ソウルの地下鉄は、1974年に開業した1号線から、2009年に開業した9号線まで、全部で9路線があり、漢江を中心として、市内の東西または南北方向へ伸びている。このうち、環状線の2号線は、ソウルの東西南北をぐるっと一周している。また、仁川や水原、天安、議政府、盆唐といった、ソウル近郊の地域まで路線が伸びているため、利用方法さえ分かれば、より手軽にソウルの歴史や文化に触れることができる。

地下鉄の利用方法
*乗車券の購入
❶1回用販売・交通カードチャージ機の画面で、行き先をタッチし、運賃と保証金(500ウォン)を投入すれば1回用の交通カードが出てくる。
❷交通カードを当てて改札を通る。
❸行き先に到着し改札を出てから、「保証金換給機」に交通カードを投入すれば500ウォンが返ってくる。

*乗り換え 乗り換える路線と方向を確認し、「갈아타는 곳(乗り換え)」の表示を参考に進む。別の改札を通る必要はなく、運賃の追加もない。

■市庁駅

韓国銀行貨幣金融博物館
 韓国銀行が保有している、韓国内外の珍しい貨幣約9000点を見られると同時に、貨幣の製造過程や、通貨と国の経済の関係について一目でわかる博物館。韓国銀行の設立の背景や目的、韓国銀行が行っている業務はもとより、貨幣の製造や流通、偽造通貨の識別方法、将来の貨幣など、貨幣に関するあらゆる資料が展示されており、韓国銀行や貨幣・金融についてのさまざまな情報を得ることができる。

*定休日: 月曜日および祝祭日
*時間: 午前10時-午後5時(入場は4時まで)
*料金: 入場無料
*アクセス:7番出口から徒歩
*ホームページ:http://museum.bok.or.kr/


ロダン・ギャラリー
 ロダンの作品を専門とする美術館。ソウルのロダン・ギャラリーは、世界で8番目に開館した。常設展示室の「グレース・パビリオン」と、二つの企画展示室からなる。また、企画展示室では、ロダン関連の展示だけでなく、近・現代の美術史に大きな足跡を残した韓国内外の作家たちの作品を展示している。

*時間:午前10時-午後6時
*定休日: 月曜日
*Tel:82-2-2259-7781
*アクセス:8番出口から徒歩3分
▶ ロダンの展示があるときだけオープン。今は休館中。


■文来駅

文来洞芸術村
 市街地再開発事業の対象から除外されてきた文来洞の鉄問屋街が、芸術家たちの街へと生まれ変わった。かつては家賃が安いがゆえに、貧乏な芸術家たちが町工場の騒音に耐えながらでも住まざるを得ない場所だったが、今では約60のアトリエが集まるアート・タウンへと変ぼうした。芸術家たちの手により、さまざまな絵が描かれた古い建物やモニュメントは、訪れる人たちに新たな感動を呼び起こすことだろう。

*アクセス:7番出口から徒歩5分

■堂山駅
仙遊島公園
 「神々が遊んだ場所」という意味の仙遊島は、漢江市民公園(楊花地区)から仙遊橋を渡って行くことができる。浄水場の跡地を再活用した親水公園で、漢江の歴史や動植物が一目で分かる漢江歴史館や水質浄化公園、時の庭園、水遊び場などの施設がある。また、200席を有する円形の小劇場や、白樺の森、イースタン・コットンウッド(北米原産の樹木)の並木が整備されているため、ゆっくりと散策するのにふさわしい場所だ。さらに、夜景が美しい場所としても知られ、家族連れやカップルが訪れるソウルの新しい名所として、24時間開放されている。

*アクセス:4番出口から徒歩15分


■新林駅

湖林博物館
 1982年に開館して以来、文化財の収集・研究・展示などを通じ、大都市の中の開かれた文化スポットとして親しまれている博物館だ。現在所蔵している文化財には、土器2700点、陶磁器約2280点、絵画530点、書物1050点、金属製品約550点、木工品80点、石工品140点がある。また、国指定の文化財も、国宝8点と宝物35点を所蔵している。特に、青銅器時代の紅陶彩文土器をはじめ、三国時代から統一新羅時代、高麗時代にかけてつくられた各種の土器、朝鮮王朝時代の白磁や粉青沙器などを所蔵しているため、土器や白磁を所蔵する施設としては、韓国で最も高い水準にあるとされている。

*アクセス:4番出口から徒歩10-15分


■ソウル大入口駅
冠岳山
 標高632メートルの冠岳山は、北漢山や南漢山などとともに、ソウル盆地を二重に囲む自然の防護壁、またソウルを守る要塞として機能してきた。ソウル市の南側の境界線上にあり、京畿道果川市などとの境にある清渓山を経て、同道水原市の光教山へと至る山脈を構成している。山の北西にはソウル大学、東側には政府果川庁舎、南側には安養遊園地がある。また、山中には恋主庵(天然記念物第20号)や慈王庵、仏成寺や観音寺などの寺院、果川郷校(朝鮮王朝時代に設置された教育機関)などがある。山は比較的険しいが、それほど高くなく、ソウル都心からも近いため、多くの登山客が訪れる。また、毎年春にはクロフネツツジ祭りが行われる。

*アクセス:3番出口からバスで5-10分

■舎堂駅
ソウル市立美術館・南ソウル分館
 かつてのベルギー領事館の建物が改装され、ソウル市立美術館の南ソウル分館となった。正面玄関から延びる二重廊下を中心に配置された展示室や、古典主義的な様式の柱、暖炉など、建物にあったものをそのまま残し、最小限の補修を行うだけにとどめた。このため、1900年代初めの建物と、現代美術の融合を図る、実験的な展示空間となっている。

*アクセス:6番出口から徒歩5分

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