ドラマや映画で主人公をより輝かせるのは取り巻く助演俳優たち。そして、欠かせないのが子役だ。韓国ドラマでは、多くの作品で序盤、主人公らの子ども時代が描かれる。子役の演技でドラマ序盤、話題になればその後のヒットにつながる。そのため、どの作品でも、子役への期待は大きく、演技力が求められる。

 そんな中、今注目の子役がヨ・ジングだ。映画『サッド・ムービー』(05)でデビューし、ここ2、3年は多くの作品で主演俳優の子ども時代を演じている。ドラマでは、『イルジメ〔一枝梅〕』『太陽をのみ込め』『幻の女王チャミョンゴ』『名家』、映画では『アンティーク〜西洋骨董洋菓子店〜』『霜花店(サンファジョム)~運命、その愛』など、「韓流スター」主演の作品で彼らの子役を演じてきたので、名前は知らなくても顔に覚えはあるだろう。

 現在SBSで好評放送中のドラマ『ジャイアント』でも迫真の演技を披露した。演技キャリア5年、13歳のヨ・ジングに話を聞いた。


― 『ジャイアント』では8話まで登場し、演技力が評価されましたが、その感想は。

 「監督も、僕の中に隠れている演技力を引き出すように助けてくれましたし、台本の完成度も高かったので、感情やせりふのトーンがよく理解できたので、演技自体はそんなに難しくなく、できました」

― イ・ガンモは幼いのに大変苦労するわけですが、そんな役どころはどうでしたか。

 「小さい時両親に死なれ、敵に追われるシーンが多かったんですね。夜中に妹(パク・ハヨンちゃん)と一緒に夜逃げする時、夜通し撮影をして、妹も僕も大変だった記憶があります」

― 小さなパク・ハヨンちゃんとの演技で大変だったことはありましたか。

 「パク・ハヨンちゃんは、監督の話をよく理解していたし、性格も明るくて、夜でも疲れてるところを見せることもなく、不満の声も出さず、リアルでしっかりした演技力で演じてくれましたから、全然苦労はなかったです」


― お気に入りのシーンはどこですか。

 「幼い妹と聖堂で泣いたシーンです。監督は、あえてシーンを順番に撮ってくれました。そして、隣でガンモ(ヨ・ジング)とミジュ(パク・ハヨン)の思いについて、ずっと話してくれて、感情がうまく出せるように助けてくれました。なので、ミジュと僕のリアルな演技ができました」

― ジョンヨン役のナム・ジヒョンさんとの共演も話題でした。同い年の役でしたが、実際は2歳お姉さんでしたが、共演してどうでしたか。

 「ナム・ジヒョンお姉さんは、演技がすごく上手なので、僕だけが頑張ってうまくできれば大丈夫、という思いで演じました。ほんとにうまいので、僕はそれに合わせて自然にリアルにできた気がします。お姉さんも僕も頑張りました!」


― その後のドラマは見続けていますか。

 「ずっと見ています。僕が演技したころも面白かったですが、大人になってからの台本は読んだことがなくて…。ガンモ(イ・ボムス)とジョンヨン(パク・チニ)の関係、ガンモが成功する過程がとても楽しみでした。もともと、いつも自分の出たドラマは見続けて、見届けます(笑)」

―『名家』『幻の王女チャミョンゴ』『イルジメ〔一枝梅〕』など時代劇もとても似合いますが、時代劇は好きですか。

 「時代劇もおもしろいです。でも、王子や両班のような役しかやったことないので、機会があれば頭のおかしい役とか、貧しい家の息子とかやってみたいんです」

ソウル=野崎友子通信員

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