BeeTVドラマ『キミの記憶をボクにください〜ピグマリオンの恋〜』のDVD発売を記念して、19日、20日の2日間にわたって開催された、東京・メルパルクホールでのイベントに参加するため、日本を訪れた主演のキム・ジェウク。同ドラマについて、また自身の思いを、完全日本語でのインタビューで語ってくれた。

― 『キミの記憶をボクにください』では、得意の日本語力を発揮できたと思いますが、日本語で演技した感想は。

「これまでのドラマでも日本語のせりふはありましたが、ここまで本格的に長い日本語をしゃべるのは初めてで、思っていたよりも難しかったです。日本語で芝居をする時の空気とか言葉の呼吸が違うので、最初は自分の中で、戸惑っていました。もっとこんな感じの方がいいのでは、とか教えてくれる人もいませんでしたし、日本語のドラマを見る時間もなかったので、今回はとても勉強になりましたね。また今度、日本語での作品を撮ることがあれば、今回よりは、もっとうまくできるかなと思います。しゃべれるというのと芝居をするのとでは違うということを感じました」

― ギヨン役を演じるにあたり苦労したことはありましたか。

「特になかったです。準備する時間があったので、その間に監督と会い、話し合いました。自分の役に迷いはなかったです」



― 親友の彼女の好きになるという役でしたが、実際にジェウクさんがそういう状況になったら、どうしますか?

 「ケースバイケースではないでしょうか。人の心が動くというのはどうしようもないことですし、友達の関係とか、その彼女が、どれだけ好きかによって変わると思うんです。こうするべきだとは言えないです。本当にその人がいなければ死んでしまうくらいつらかったら、あきらめるんじゃないでしょうか」

― 『キミの記憶をボクにください』のほか、『赤と黒』で日本ロケをしたり、最近日本関係の仕事が多いようですが、今後日本で演技活動、音楽活動をしたいと思いますか。

 「良い機会があれば、断る理由もないですし、日本だけでなくても、ほかの国でも、自分が良いと思う作品があれば挑戦していきたいです」

― この作品は、モバイルサイトで配信されましたが、10月8日にはDVDが発売されます。今日は皆さんに大きなスクリーンで見ていただくのですが、おすすめのシーンは。

 「モバイルは小さい画面なので、(DVDでは)微妙な空気感や表情の違いがわかると思います。目の動きや顔の筋肉の微妙な動き、キャラクターの状態を表現できるので、いいんじゃないでしょうか。僕は実際にこの作品を見ていなかったので、今日、初めてスクリーンで観ることができて、すごく良かったです。おすすめのシーンは、全部です(笑)」


― ギヨン役を通して、ジェウクさん自身が伝えたかったことは。

 「別れた、死んでしまった、という関係が終わった時点で、もう思い出になってしまう人と人との関係。そういう感情が一番ギヨンがもっている感情の中で、大事というか、見どころというか…。そういう人に対しての感情、関係の意味とかを表現したかったんです」

― キム・ジュンさんは同じ歳ですよね。どんな方ですか。

 「ジュンくんが84年生まれ、僕が83年生まれなんですが、同級生、タメなので、すぐ友達になりました。さっきジュンくんに『タメじゃなくて、兄貴でいいかな(笑)。その方が、僕が楽だと思う』と言われたけど、『やめてくれ、ずっとタメで、友達でいよう(笑)』と話していたんです」

― 一緒に演技をされて、どんな感じでしたか。日本語も教えてあげたそうですが。

 「発音などは、僕が教えてあげるような立場ではないんですが、女性の方しかいなかったので、男のしゃべり方とかを教えてあげたりしました。ジュンくんは、とても吸収力が高いんです。何にでもバリアがない人で、すべてに関心を持ち、何を教えても、誰に対しても、何があっても自然に受け入れられる、受け止められる性格で、僕とは全然違うので、そういうところがすごいなと思いました。もう少し、いろんな作品に出て、もっと経験ができたら、良い役者になるだろうなと思いました。勉強になりました」

東京=野崎友子通信員

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