映画
「したコメ」オープニングで『国家代表!?』ハ・ジョンウが舞台あいさつ
17日、「第3回したまちコメディ映画祭in台東」のオープニング作品に選ばれた『国家代表!?』のキム・ヨンファ監督と主演俳優ハ・ジョンウが浅草公会堂で舞台あいさつに立った。
ハ・ジョンウは、「こんにちは(日本語で)。皆さんにお会いできてとてもうれしいで
す。『ノーボーイズ・ノークライ』の舞台あいさつで来日してから約一年でまた来られることになりました。人力車にも乗れたので土産話ができました。皆さんも楽しい時間をお過ごしください」とあいさつ。
また浅草の印象について、「ありきたりの言葉にはなってしまいますが、本当に温かい街だな、と感じました。また到着してからも、周囲の方々に温かく迎えて頂けて、今回の来日はきっと記憶に残るものとなるでしょう。帰国したらインターネットで浅草について調べてみたいと思います」と語った。
今回の演技で特に苦心したところは、という問いには「スキージャンプという競技では、まずバーに座って待つのですが、その時がとてもつらかったです…すいません、僕は(少しだけ)高所恐怖症なので、いまのは冗談のつもりで言ったのですが、開場の皆様には本気でつらかったように思われてしまったようですね。せっかくの和やかな雰囲気を暗くしてしまってごめんなさい(笑)」とジョークを飛ばした。
キム監督は、本作で特にこだわった部分は、との質問に「人間の感情というのは大きく分けて二つのものがあると思います。それは、『苦しみ』と『喜び』です。この二つはうまく調和、融合されるものだと考えます。それほど長く生きたわけではありませんが、私たちの人生もこの二つの感情の連続で成り立っているのではないかと感じます。ですから映画を製作するにあたっても、この二つの感情がどちらにも偏ることのないよう気をつけました。ですから私の映画をご覧になる皆さんには、悲しいところは思いっきり泣いて、楽しむ時には思いっきり笑って、満喫していただきたいです」と語った。
この映画が公開されてから、実際の韓国のスキージャンプ界にも変化があったとのことだが、との問いに、「映画が公開された後、支援金がたくさん支給されるようになり、念願の実業団チームが結成されることになりました。バンクーバーオリンピックでのスキージャンプは、成績こそ振るわなかったものの、この映画の影響か、多くの人から認知され、またたくさんの声援も頂きました。映画を作った私としては、映画という作品を観客の皆さんに、そして自分たちの人生を『国家代表』として生きている選手の皆様にプレゼントできたのではないでしょうか」と語った。
「第3回したまちコメディ映画祭in台東」は20日まで開催。また、『国家代表!?』は10月23日、シネマスクエアとうきゅう、丸の内TOEIほか全国ロードショーされる。
東京=野崎友子通信員