扇情的な映像がネット・携帯電話などで拡散・浸透
ネットには視聴等級・制限なし
各芸能プロ、ステージで「露出度競争」展開
性暴力犯罪加害少年の40%が「ネット・テレビ見ると性衝動」

 「パパ、わたしのダンス、どう?」

 ソウル市瑞草区に住む会社員キム・ヨンファンさん(38)=仮名=は1月20日、家で夕食を済ませた後、8歳の娘が踊っているのを見て仰天した。意味が分からない「呪文(じゅもん)」のような歌を歌い、両脚を広げ、お尻をクイッと上げてから、シャツを脱ぐように両手を挙げるポーズを見せ、再び上半身を床につけると、前に伸ばして寝そべり、あおむけになったからだ。妻は「Brown Eyed Girls(ブラウン・アイド・ガールズ)の曲『Abracadabra(アブラカダブラ)』のダンスよ」と語った。

 インターネットで検索してみると、そのプロモーションビデオ(PV)を掲載したサイトが数十件ヒットした。クリックしてみたところ、若い男女が絡み合い、服を脱がせ、性行為をうかがわせるような場面が続いたかと思うと、突然ダンスをしている女の子たちが一人の女性の体中を上から下までなで回すシーンが登場した。そして、娘がまねた問題のダンスもあった。そして、女同士でキスをするような振り付けまで…。キムさんは「子どもがこんなものを見て、ダンスをまねているのを知っていながら、どうして放っておいたんだ」と、思わず妻に大声を上げてしまった。

 本紙が、飛翔エデュ予備校鷺梁津校(ソウル市銅雀区)と飛翔アイビッツ予備校弥阿洞校(同市江北区)に通う中高生151人(中学生65人、高校生86人)にアンケート調査をしたところ、「Abracadabra」のPVを見たことがある中高生は109人(72%)だった。性的関係を連想させるシーンが多いパク・ジニョンの「No Love No More」のPVを見たのは42人、IVY(アイビー)の「Touch Me」のPVを見たのは35人だった。T-ara(ティアラ)の「Bo Peep Bo Peep」PVには「19歳未満バージョン」と「19歳以上バージョン」があるが、前者は69人、後者も17人が見ていたことが分かった。

 「PVはどんなメディアで見るか」という質問に、回答した中高生の72%(109人)がインターネットを挙げた(複数回答可)。その結果、ポータブル・メディア・プレーヤー(PMP)、MP4プレーヤー、iPod(アイポッド)などで見るのが(18人)で、携帯電話(10人)という中高生もいた。インターネットで一度見てから、携帯型動画プレーヤーで繰り返し見るというのがお決まりで、PVが少年たちの間に浸透していることが分かる。

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