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韓国のイケメンスターの系譜とは
ドラマ『花より男子』(KBS第2)がヒットした最も大きな理由の一つは、「花より美しい」男たちのためだろう。
すい星のように登場したスーパー新人、イ・ミンホの彫刻のようなマスクと八頭身の完ぺきなスタイルは、放送初回から「花男」旋風の中心となった。イケメンアイドルのSS501ヒョンジュン、新世代スターのキム・ボム、キム・ジュンが一斉に飛ばすウインクに、女性視聴者たちは熱狂的な歓声を送り、ドラマ『花より男子』の視聴率は爆発的に伸びた。
お茶の間にイケメン旋風が巻き起こったのはこれが初めてではない。イケメンシンドロームはずっと前から続いてきた韓国の伝統で、視聴者が目を見張るようなルックスを持った男優はいつの時代も注目を集めてきた。
◆元祖イケメン
イケメンの起源は1960年代の青春スター、シン・ソンイルやナムグン・ウォンまでさかのぼる。しかし90年代のトレンディードラマ・ブームからイケメン系譜をたどるならば、その起源はチャン・ドンゴンとチャ・インピョだ。MBC公開採用タレントだったチャン・ドンゴンは、1992年に青春ドラマ『われらの天国』でデビュー、最高のイケメンスターとして位置づけられ、現在に至っている。94年にドラマ『愛をあなたの胸に』で一躍スターに躍り出たチャ・インピョも、時代を風靡(ふうび)した最高のイケメンスターで、チャン・ドンゴンとともにイケメンブームの火付け役となった。
ペ・ヨンジュンは96年、ドラマ『初恋』に出演したことがきっかけとなり、定番のイケメンスタイルを変えた。チャン・ドンゴンやチャ・インピョは男性的な印象を与える線の太いタフなイメージがあったが、ペ・ヨンジュンは優しく曲線的なイメージで、イケメンの新しい類型を誕生させた。
◆イケメンの進化
2000年代以降、イケメンのスタイルが徐々に変化した。ソン・スンホンとウォンビンは2000年に放送されたドラマ『秋の童話』に登場し、女性より美しいほどの輝くような目鼻立ちでイケメンの系譜を継いだ。チョ・インソンは02年に放送された『星を射る』ですい星のごとく登場、長身イケメン時代の幕を開けた。顔がいいだけでなく、背も高い「足長イケメン」の登場は、エンターテインメント業界に新しい地殻変動を起こし、その後は背が高く、顔もハンサムな新人が大勢登場した。その代表格がイ・ドンゴン、ソ・ジソブ、カン・ドンウォン、ヒョンビン、チュ・ジフン、コン・ユなどだ。
クォン・サンウは03年にドラマ『天国の階段』で、鍛え上げられた体の男性的な「マッチョ・イケメン」という新たな類型を誕生させた。「クォン・サンウのような体作り」ブームが芸能人全般に広がり、最近では腹筋を鍛えていない新世代スターはほとんどいないほどだ。
05年に映画『王の男』ですい星のように現れたイ・ジュンギは、「女より女らしい顔」で新たなイケメン神話を生み出した。この作品の中でイ・ジュンギは女装していたため、その美しい顔がさらに輝いた。
時折、イケメンの枠から大きくずれたスターが人気を集めることもある。しかし誰が見ても花より美しい俳優がいい作品に出会ったとき、その俳優が必ずスターダムに上がるという歴史は続いてきた。最初からこの「イケメン成功の方程式」をドラマのコンセプトに掲げた『花より男子』が、これを間接的に証明している。