トラベル
一つになった2本の木、「連理枝」を訪ねて…(上)
「天女が遊んだ場所」ということで仙遊洞という名前が付けられた渓谷がある。そこには残雪と氷の下を流れる水の音と山の神たちが隠れている岩がある。夏の賑やかさの代わりに、静かな冬のロマンを満喫できる。
渓谷の入り口には樹齢100年の松林がある。大きな松ばかりだ。よく見ると、前方にある2本の松の枝が中間辺りでつながり、1本になっている。この2本の木のように、生まれたときは別々だった木が、成長の過程でつながり、一つになることがある。そのような木を「連理枝」と呼ぶ。冷たい北風の吹く季節、恋人とケンカをしたら、是非二人でこの仙遊洞に行ってみよう。忠清北道槐山郡青川面から松面をめぐる旅だ。
◆冬とわたし、そして仙遊洞
仙遊洞は青川面にある。中部高速道路曽坪インターチェンジを出て塊山を通り過ぎると、その名も有名な俗離山華陽渓谷に向かう道がある。華陽渓谷は紹介する必要がないほど有名な観光地だ。雄大で男性的な華陽洞の山あいにある小さく美しい仙遊洞渓谷は、まだ訪れる人がまばらで静かなところだ。仙遊洞の冬はこれ以上ないほど厳しい。
渓谷の水は固く凍りつき、上を歩いても割れないほど。ゆっくり歩いて40分もあれば最後までたどりつけるほどの短いコースだが、冬はここに隠れていたのかと思わせるほどの寒さだ。まだ緑の葉を残す常緑樹と枝だけを残した木々が青い空と真白な氷の間を埋めている。しかしこの地にも春はやって来る。氷の下を流れる水の音は、渓谷の上の散策路にいても聞こえてくるほどだ。冬の中にも春が力強く流れているのだ。渓谷には天女もおらず、人間もほとんどいないため、同行者と一緒に自分たちだけの冬を楽しむことができる。
◆連理枝、この愛を永遠に…
冬と別れ、仙遊洞を後にした。そして連理枝に会いに行った。仙遊洞の松面方向の入り口にある飲食店を兼ねたペンションの裏山だ。この店の名前? もちろん「連理枝ガーデン」だ。
連理枝を知っているだろうか。以前、映画のタイトルにもなったことがある「一つになった2本の木」を意味する言葉だ。人間で言えば、二人の腕がつながった状態で生きているといったところか。一つ一つの生命を小宇宙と見るならば、二つの宇宙が互いに結合していることになる。だから「理」が結合したという意味で「連理枝」という名前が付けられた。単純な生物学的結合ではなく、巨大な理致の結合だ。
2004年に保護樹に指定されたことにより、松面の連理枝の下に立てられた標石にはこのように書かれている。「樹種および本数:松1本」。この2本の松は既に1本なのだ。樹齢100年、高さ15メートル、幹回り1.6メートルだ。生物学的、化学的、さらに精神的に結合している2本の木を、わたしたちは1本と見ているが、本当に1本なのだろうか。答えは「YES」。
夜になると、一緒に月や星の光を浴び、昼には太陽の日差しを浴びながら過ごす。頭の上を流れる雲を一緒に楽しみ、雪や雨に降られるときも一緒だった。そのように100年を共にしてきた2本の木が、悲しくも昨年枯れてしまった。あるときから少しずつ木の皮や葉が落ち始め、ついにある日、ときを同じくして枯れたのだった。同時に天国へと旅立ったのだろう。保護樹指定も解除され、現在は権威を失った標石と鉄製の柵だけが残っている。
しかしこの木が天国に行ってしまった後も、連理枝を訪ねてくる人は絶えない。一緒に育ち、一緒に暮らし、ついに一緒に天国に行ったこの木の感動を自分の目で確認しようとする人々が、天国に旅立った連理枝をひっきりなしに訪ねてくる。